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はじめに

通常 VST Connect 機能は、空白のプロジェクトを作成しメニューバー「VST Connect」から「Create VST Connect」を選択することで、すぐに使用を開始できます。
以下のガイドはその後の動作がうまくいかない場合に、原因を確認するためのトラブルシューティングとしてご参考ください。

信号の流れ

信号の流れのフローチャートに関する知識をお持ちの方は、以下の概略図をご覧ください。

VST Connect の信号の流れ

オーディオコネクション

Cubase Pro/Nuendo のメニュー「スタジオ」▸「オーディオコネクション」を開きます。
旧バージョンでは「デバイス」▸「VST コネクション」のため、「VST Connect」と混同しないように注意してください。

VST Connect Performer からのルーティング

VST Connect Performer 側からのサウンドが常時再生されるように、メイン出力ではなく「Control Room」の「Monitor」の出力が使用されていることを確認してください。
まだそのように設定していない場合は、まずメイン出力バスからの出力を無効にします。「出力」タブを選択し、「オーディオデバイス」と「デバイスポート」を「未接続」に設定します。

オーディオコネクション - 出力

後で参照できるように、適当なプリセット (「ステレオ未接続」など) に保存します。
しかしこのままでは何も聴こえないままです。
そこで「Control Room」タブに移動し、スピーカーのデバイスポートを「Monitor 1」のチャンネルに (モニター出力に異なる名称を設定している場合はそれに) 割り当てます。

オーディオコネクション - Control Room

もちろん、上部の「Control Room」ボタンを有効 (青) にしておく必要があります。
Performer 側にあなたの声が聴こえるようにするには、「Talkback」チャンネルの設定が必要です。これについては後述します。
手っ取り早く開始するには、ここの「デバイスポート」に、使用デバイスの「オーディオデバイス」とトークバック用マイクのポートを割り当てます。

「Cue (VST Connect)」チャンネルは、「Create VST Connect」機能の実行で既に作成されています。これは「未接続」のままにします。この信号は VST Connect プラグインによって捕捉され、Performer に送られます。演奏者へのルーティングについても後ほど説明します。

ここで重要なのは「Monitor 1」の設定です。ここで「デバイスポート」の列にスピーカー出力を割り当てます。ここ以外では割り当てないでください。

後で参照できるように、Studio を適当なプリセット (「VST Connect」など) に保存します。

Control Room

「Control Room」(図) について説明します。VST Connect では「Control Room」(CR) の「Monitor」を使用することがとても重要です。メニューの「スタジオ」▸「Control Room」を選択して CR ミキサーを開きます。

右下の「Inserts」タブをクリックし、「Main」セクションをクリックすると、このような表示になります。メイン出力の下部に「VST Connect Monitor」が表示されていることに注目ください。これにより、VST Connect プラグイン (VST Connect の入力チャンネル) の信号はメイン出力に直接ルーティングおよびミックスされ、Performer からの信号がスタジオ側に到達するのが遅れる (ディレイがかかる) 原因となる、すべてのディレイラインをバイパスできます。

プロジェクトでは VST Connect プラグインから送られるトラックではトラックモニターをオンにしないようにしてください。この入力モニター信号は大幅に遅れるため、とても使用できるものではありません。Performer からのサウンドの再生は VST Connect Monitor プラグイン経由で直接行なってください。他を経由しての再生はおすすめしません。

Performer からのサウンドが再生されない場合は、このプラグインが欠落しているか、オフになっていることが考えられます。メニューから「VST Cloud」 ▸「Check And Repair Configuration」を試してみてください。また、VST Connect プラグイン (後述) 上部の「MONITOR/PERF」のツマミが上がっていることを確認してください。

図にある「オーディオコネクション」の「Control Room」タブで、「Phones」(またはその他) のモニターチャンネルを作成し、メイン出力のかわりにこれを Performer のモニタリングに使用する場合は、そこに VST Connect Monitor プラグインを移動する必要があります。独自のモニターチャンネルを使用するのは、すでに概念を理解し、変更の結果を把握できる場合のみとしてください (VST Connect Monitor プラグインは、追加の「Monitor」または「Phones」出力の Post に配置すること)。

VST Connect Performer へのルーティング

VST Connect Performer 側に想定どおりのサウンドが再生されない場合は、以下をチェックしてください。
「オーディオコネクション」の「入力 」タブを開きます。「Create VST Connect」機能で作成された「VST Connect」の入力チャンネルが、以下のように表示されるはずです。 

オーディオコネクション - 入力

つまり、ここにハードウェアポートは割り当てられません。Performer 側から送信される信号は、自分 1 人で録音作業を行なう際に割り当てるハードウェアポートに「置き換わる」ものと考えることができます。歌手/演奏者が「あなたのマイクに話しかけている」ようなものです。

前節 (VST Connect Performer からのルーティング) の「Control Room」の図には、上部に「Cue (VST Connect)」のチャンネルも表示されています。図のような表示にして、「VST Connect CUE Mix」プラグインが挿入されていることを確認してください。

歌手/演奏者に送信される音声信号は、「Control Room Cue」チャンネルの機能を通して生成されます。これは「ローカル」のスタジオで録音する場合と VST Connect 経由で録音する場合の両方で共通です。

Control Room

DAW を使用する場合、自分以外の誰かのサウンドを録音したことがないユーザーも大勢いますが、レコーディングスタジオでは、エンジニアはコントロールルームミキサーを使用して、いわゆる「キューミックス」を作成します (ライブモニタリングの際には「AUX」または「フォールドバック」と呼ばれる場合もあります)。「Control Room」の機能の詳細については、Cubase Pro/Nuendo のマニュアルを参照してください。

Performer 側に再生されるのはキューミックスです。これにはメインミックス、接続された CD プレーヤーやその他の外部入力を使用できます。Performer 側のスピーカーで再生されるサウンドのソースは、「Control Room」の「Cue」と「Mix」のチャンネルで指定できます (下図参照)。指定できるソースにはスタジオのトークバックやクリック (メトロノーム) 信号も含まれ、それぞれのレベルも設定できます。「Cue (VST Connect)」チャンネルをクリックして開き、下部にある「構成」タブを選択します。

チャンネルはオン (ボタン色を青) にしておきます。
円形の「TB」ボタンは常にオンにして、トークバックがオフのときもそのままにしておく必要があります。これをオフにすると、Performer 側にトークバックマイクの音が届きません。
デフォルトのソースは、ミキサーのキューミックス (「Cues」ボタン) です。これはミキサーチャンネルの専用ミックスを生成して Performer に送信するために使用されます。

これはすべてのトラックとその他のミキサーチャンネルを個別にミックスダウンしたもので、メインミックスから独立したミックスです。このミックスは、メインミキサーのキューミックスセンドを使用して編成します (メニュー「スタジオ」▸「MixConsole」)。下図を参照してください。

MixConsole


右側の「CR」でおわかりのように「Control Room」はメインミキサーウィンドウのライトゾーンにも表示できます。
ミキサー中央の「CUES」の行を確認します (表示されない場合は、「MixConsole」ウィンドウ上部の「Racks」を使用して表示をオンにします)。アクティブレベル (緑) は、「CR」の「Cue (VST Connect)」チャンネルが「Cues」(青いボタン) に設定されているときに再生されるサウンドを決定します。

Performer 側から特定のトラックが聴こえないとの訴えがある場合は、そのトラックが「Cues」のセンドスライダーを介して正しく送信されていることを確認してください。VST Connect のメニューの「Create Performer Track」を使用するか、またはメニュー「プロジェクト」 ▸ 「トラックを複製」で既存の Performer トラックを複製し、テイクの確認時に Performer 側が自分の歌/演奏を聴けるように設定する必要があります。もちろん「CUES」のセンドはオンにする必要があります (各「Cue Send」のレベルの左側に小さなボタンがあります)。また Pre/Post フェーダーのモード切り替え用の小さなボタンもあります。Post フェーダー (初期設定) は、チャンネルフェーダー (ここでは白いハンドル) を変更すると、それに応じて Cue Send の信号も変更されることを意味します。これを避けるためには、「Cue Send」ごとに個別に「Pre」フェーダーを設定し、「Cue Send」をスタジオミックスから完全に独立させます。そうすることによって、Performer 側に専用のミックスダウンを送信できるようになります。

もし Cue に関するこれらの説明がすべて難解であれば、「CR」の「Cue (VST Connect)」チャンネル上部の「Mix」ボタンをクリックしてください (オレンジ色になります)。こうすると、Performer 側にもあなたと同じサウンドが聴こえるようになります。

録音したテイクを確認するとき以外、Performer 側は自分の音声信号の再生を必要としません。この場合も、プロジェクト内の Performer トラックには入力モニターを使用しないでください。また、モニターのモードを必ず「手動 」に設定してください。

Cubase Pro/Nuendo の「環境設定」 (Mac は「Cubase」メニュー、Windows は「編集」メニュー内) で、左側の「VST」をクリックし、「自動モニタリング 」を「手動」に設定します。

Cubase Pro/Nuendo の環境設定の自動モニタリングの設定


Performer 側でトラックが再生されてもあなたの声が聴こえない場合は、「Talkback」の設定に問題があります。
まずは先述のとおり、「Control Room」の「Talkback」チャンネルにトークバック (TB) 用のマイクを割り当てる必要があります。「Talkback」チャンネルは「Create VST Connect」の実行時に選択を促されているはずなので、メニュー「スタジオ」▸「オーディオコネクション」▸「Controll Room」タブ (上掲の図「オーディオコネクション」を参照) で、「Talkback」チャンネルが存在することと、TB マイクがそこに接続されていることを確認します。
これで「Talkback」を有効化できるはずです。VST Connect は、再生および録音中は自動的に TB をオフ (無効) にします。なぜなら、再生または録音中の会話は Performer 側では同期して再生されない (遅れる) ため、混乱が生じてしまうためです。後述の「リハーサル」モードも選択できますが、これは録音には使用しないでください (VST Connect にはリアルタイムに合奏するための「ジャミング(オンラインセッション)」モードはありません)。

上掲の「Control Room Mixer」の図では、下部の「Talkback」ボタンが緑色で、TB がオンであることを示しています。音声を入れると、「Control Room」の「Cues (VST Connect)」チャンネルのメーターに反応が見えるはずです。このメーターは Performer 側で再生されるすべてのサウンドを反映し (後述の VST Connect プラグインにも表示)、VST Connect Monitor のミキサーの「STUDIO」チャンネルにそのまま対応します。最後に、前述のとおり「Cue」チャンネルの円形の「TB」ボタンもオンにしておく必要があります。それでも「Cue」メーターが TB マイクに反応しない場合は、ハードウェアと「オーディオコネクション」の「Control Room」タブの設定を再確認してください。

ヒント: トークバックを手動で頻繁に切り替える必要がある場合は、「編集」▸「キーボードショートカット」の「Control Room」▸「トークバックをオン/オフ (Talkback on/off)」で、キーボードショートカット (「t」など) を割り当てることをおすすめします。

VST Connect Pro/SE のユーザーインターフェース

VST Connect Pro ユーザーインターフェース


VST Connect Pro/SE プラグイン上部のコントロールは、これまでに説明した項目のいくつかに対応しています。

TALKBACK CONTROL

  • TALKB: トークバックのオン/オフを切り替えます。「Control Room」の「Talkback」の状態をそのまま反映しています。
  • REHRS: リハーサルモードのオン/オフを切り替えます。このモードでは録音が再生と同期しないため、録音を実行してはなりません。これは再生中に Performer 側に指示を出すためだけのものです。リハーサルモードでは、Performer 側は通常聴くことに専念します。これは歌手/演奏者が再生されるサウンドに合わせて歌うまたは演奏すると、スタジオ側ではサウンドが同期しないためです。リハーサルモードがオフのときは、再生または録音中はトークバックが自動的にオフになり、スタジオと Performer の間の遅延によって生じる混乱を防止します。
  • TO PERF: 「Control Room」の「Cue (VST Connect)」のレベルに相当します。
  • DIM: Performer からのサウンドをヘッドフォンではなくスピーカーを使用して聴く場合 (Performer 側で自分のサウンドにエコーがかかって聴こえるのを防止するため、ヘッドフォンの使用が推奨されます)、「Control Room」には「Dim」機能があります。これはメインの「Monitor」出力を落とすことでフィードバックを回避するものです。「DIM」ノブは、上掲の「Control Room Mixer」の図にある「Mixer」タブの「Main」セクション下部の「Talk Dim」レベルに対応しています。
  • CUE: 「Control Room」の「Cue (VST Connect)」メーターにリンクされています。Performer 側に再生されるサウンドをここで確認できます。

MONITOR

  • PERF: 上述の VST Connect Monitor プラグインを介して Performer から受信した音声信号の再生音量を指定します。

リハーサルボタンについての詳細: これはトークバックの自動スイッチ切り替え機能よりも優先されます。リハーサルボタンがオフで環境設定がそのように設定されている場合、再生を開始した瞬間からトークバックはオフになります。これは、Performer 側が「Control Room」 からの音声や会話によって混乱することが、通常望ましくないためです。しかし演奏に関する指示を出すような状況では、常にトークバックをオンの状態に維持することが望ましい場合もあり、それを実現するのがリハーサルボタンです。ただし長い遅延 (「Remote Delay Seconds」の設定に従う) が存在し、これが混乱を招く恐れがあることに注意してください。たとえば、聴こえるサウンドに合わせて歌うなどすると、演奏者側には大きくずれて聴こえます。そのため、通常はリハーサルボタンをオフのままにしておくことをおすすめします。

同期の仕組み

  • スタジオ側で録音ボタンを押します。「Remote Delay Seconds」に設定された期間 (初期設定 1 秒) は、スタジオ側では何も起こらないように感じられます。 
  • 実際のところ、この間に Cubase Pro/Nuendo は内部的に「再生」を開始し、キューミックスのストリームを VST Connect Performer 側に流しています。 
  • Performer 側はこのキューミックスに合わせて歌いまたは演奏し、音声信号はスタジオ側に返送されます。この一連の流れは、「Remote Delay Seconds」で指定された時間範囲内に誤作動なく完了しなくてはなりません。 
  • レイテンシーの期間が経過すると、スタジオ側は VST Connect Performer からの音声信号と完全に同期した再生を開始します。

「Remote Delay Seconds」の設定に不備があると致命的になります。そこで補助のためにバーグラフが用意されています。バーは余裕として残されている時間量を示し、各バーが 0.5 秒を示します (50% のときはオーディオ信号の余裕の残りは 0.25 秒です)。ドロップアウトが発生したときは「Remote Delay Seconds」の設定を最初に確認してください。

Control Room に関する追加のヒント

標準的な録音状況で隣室の誰かの録音を行なう場合、スタジオにはコントロールルームと関連機材が卓上に備え付けられており、この形式は放送というものが開始された当時から 80 年以上変わりありません。ここで必要となるのは、歌手/演奏者にキューミックスとトークバックを聴かせることです。Cubase Pro/Nuendo の Control Room は、この録音ワークフローを DAW 上で完全に制御できる素晴らしい機能です。

VST Connect はこの標準的な録音方式を採用していますが、Performer 側が遠く離れた場所にあろうともほぼ同じワークフローを実現するという点で、他のシステムとは一線を画します。これ以外の方法では、歌手/演奏者が専門技術を有すること、DAW を所有して操作できること、常時同期を要するプロジェクトを取得して稼働させることなどが必要となります。VST Connect を使用すればこれらの制約から解放され、正確なパンチイン/アウトなど多くの恩恵が受けられます。

今では多くのユーザーが自分自身で録音を行なう方法を理解しており、これは「Control Room」のさまざまな機能を使用しなくても問題なく行なえます。そこで私たちは「Create VST Connect」メニューを用意しました。このメニューを選択すれば、あとはトークバックマイクを接続するだけで、すぐに使用できるようになる機能です。「Control Room」の初期設定では、CR がグローバルで有効になると、出力モニターがオンになります。

Control Room の設定を変更すると多くの可能性も広がりますが、機能をよく理解して操作しないとモニタリング全般に不具合が生じますので、くれぐれもご注意ください。

Cue Send について: 新規オーディオ (またはエフェクト/グループ) トラックを追加した場合、「Cue Send」は初期状態ではオフであるため、オンにすることが必要な場合があります。
しかし「Cue」チャンネル自体に便利な機能がいくつかあります。Control Room Mixer の「Cue (VST Connect)」のヘッダーを右クリックすると、「Cue Send」の有効/無効/リセット、すべての「Cue Send」を特定のレベルに設定、フェーダーやパンの適用など、選択したチャンネル用のさまざまなオプションが表示されます。
「Cue Send」を「作成」する必要はありません。「Control Room」には「Cue Mix」が存在するため、各ミキサーチャンネルには自動的に Cue Send が作成されます。

たとえばオーディオトラックが存在する既存のプロジェクトに VST Connect を作成する場合、Performer 側で再生するチャンネルを選択し、「Control Room Mixer」の「Cue (VST Connect)」チャンネルを右クリックして、「選択ミキサーチャンネルより」のサブメニューから「現在の Mix レベルを使用」を選択すると、これらのチャンネルに関してスタジオで再生されるものと同様のミックスが Performer 側にも再生されます。
Performer 側からギターを少し下げたりボーカルを少し上げたりという希望があれば、それらのチャンネルの Cue Send を使用して、Performer 側のヘッドフォンのミックスを調節します。

Performer のモニター設定

プラグイン右側の「MONITORING」セクションは VST Connect Performer 用のモニター設定です。このビューの項目は、スタジオ側のエンジニアだけでなく Performer 側のユーザー自身によってもリモートに編集できます。これは設定画面 (歯車) の大部分でも同様に双方で編集可能であるため、Performer 側のユーザーはリラックスして、通常の現地レコーディングと同じように録音作業を実行できます。「MONITORING」ラベルの下の行には、Performer チャンネルのハードウェア入力と出力が割り当てられています。

  • MASTER: Performer 側のハードウェア出力 (ヘッドフォン) をここで設定します。インターフェースデバイスは設定画面で設定します。マスターフェーダーは Performer 側モニターのボリューム全体を制御します。
  • STUDIO: スタジオからのリターンです。ここにポートを割り当てることはできません ("STUDIO"に固定)。
  • VST I: VST インストゥルメントの出力に固定されています。VST インストゥルメントが最低 1 つ設定されている必要があります。
  • MIC/INSTR: Performer 側のハードウェア入力ポートを設定します。ここには任意のオーディオ入力を利用できます。ハードウェアインターフェースの入力ゲインだけは、標準的な方法がないため、リモートでは設定できないことに注意してください。Performer 側のユーザーは適切な入力ゲインを手動で設定する必要があります。スタジオ側はそれぞれのレベルを確認しながら指示します。

VST Connect Pro では、最大 14 のオーディオ入力チャンネルを追加できます。「Mic」および「Instr」チャンネルと同様のルールが適用されます。これらのフェーダーはすべて Performer 側で再生されるサウンドを制御するだけであり、ローカルかリモートかを問わず、録音には影響しません。次の行には、インサート機能とミュート機能の 2 つのボタンがあります。インサートの設定は、下部の「INS」タブで行ないます。このタブには、すべて (最大 4 個) のインサートの効果を有効にするグローバルボタンも付いています。そのさらに下には、チャンネルごとのリバーブ量 (設定は下部の「REV」タブで行ないます) を制御する小さなスライダーがあります。コンプ、リバーブおよび EQ (各チャンネルの下) は Performer に対するローカルな効果に限定され、録音には反映されません。Insert FX については、以降のレコーディングの節を参照してください。その下にはパン、フェーダーがあります。一番下にはチャンネル名が表示されます。入力チャンネル名はダブルクリックで編集できます。

Performer のレコーディング設定

Performer 用モニターの上には「RECORD」セクションがあります。これはスタジオ側でステレオ録音を制御するものです。Pro バージョンの HD 録音は、ステレオミックスを除けば、Performer 用モニターまたはこの RECORD セクションの影響を受けません。個別のチャンネルはすべてハードウェア入力から直接録音されます。

  • マスターチャンネルは常時録音されます (ステレオミックス)。
  • ツマミはステレオ録音に対する各チャンネルのレベルを制御します。
  • 小さな水平フェーダーは、各チャンネルのステレオポジション (パン) を制御します。SE バージョンでは、たとえば歌とギターを同時に録音する場合、パンを完全に左右に振る設定を行ない、録音後に 2 つのモノラルトラックに分割できます。Pro バージョンでは、録音後に自動的に個別のトラックが割り当てられた HD ファイルを取得できます。
  • 録音ボタンは、ステレオミックスへの録音の有効/無効を切り替えます (ローカル HD への録音も同様です)。そのため、マイクチャンネルをコミュニケーション専用に使用する場合は、インストゥルメントチャンネルのみ録音し、マイクチャンネルには録音しないことをおすすめします。
  • 「FX」ボタンは、チャンネルのインサートを録音するかどうかをチャンネルごとに設定できます。これをオフにすると、録音される音声信号からはインサートの効果がなくなりますが、Performer 側の再生にはインサートの効果が反映され、サウンドの体感向上は維持されます。

トラブルシューティング全般について

VST Connect を使用する際は、以下を常に心がけてください。何度も繰り返しますがこれらはとても重要です。

  • 空白のプロジェクトと「Create VST Connect」を使用すること。これで大抵うまくいきます。
  • 問題に対処しようと、でたらめにあちこちの設定を変更しないこと。それでもやる場合は、うまくいかなかった変更は元に戻すようにしてください。闇雲に行なわれた変更は、「Check And Repair Configuration」では修復できない問題を引き起こす可能性があります。

その他の対処方法

  • ドロップアウトが発生する場合、VST Connect Pro/SE プラグインの設定 (歯車) で「Remote Delay Seconds」の値を大きくします。
  • 「ASIO Guard」を無効化します。
  • Performer トラック/チャンネルのチャンネルモニターを有効にしないようにします。
  • うまくいった場合は Control Room のプリセットを保存します。
  • ダイレクトモニタリングを無効にします。
  • 他のネットワークアプリケーション (メール、ブラウザー、Skype、TeamSpeak など) を終了します。
  • VST Connect はオンラインセッション用のツールではないことを忘れないでください。
  • サンプリングレートが一致しない場合、スタジオ側は Performer 側に調整の要求を送信します。一部のオーディオインターフェースでは、プログラムによるサンプリングレート変更ができません。このようなケースでは、スタジオ側に繰り返し警告が表示されるため、サンプリングレートをスタジオに合わせて設定するよう Performer 側に伝える必要があります。または、スタジオ側でプロジェクトのサンプリングレートを変更することも考えられます (必ず事前にプロジェクトを保存してください)。
  • レイテンシーの問題 (ディレイ): リハーサルモードがオフになっていることと、「Performer」トラックの入力モニターがオンになっていないことを確認します。
  • 「プラグインディレイ補正の解除 (Constrain Delay Compensation)」を有効にしないようにします (これは VCON を無効にします)。ただし、信号のパスにレイテンシーを発生させるプラグインが決してないようにしてください。
  • ローカル接続の確立は LAN ボタンでのみ実行できます (Pro バージョンのみ)
  • 追加のファイアウォールアプリケーション (ルーターのファイアウォール、ユーザーがインストールしたファイアウォール) がある場合は、UDP を許可します。通常、ファイアウォール設定やポート転送などをいじる必要はありません。これは特殊なファイアウォール、ルーター設定またはソフトウェアを使用する場合にのみ適用されます。
  • 意図せず複数の「Cue (VST Connect)」(またはその他の) キューチャンネルが作成された場合は、1 つを除いてすべて削除してください。既存のキューチャンネルが多すぎる場合は、VST Connect 用キューチャンネルを作成できません。
  • 「Cycle」モードを無効にします。これは VST Connect のレコーディングでは十分にサポートされていません。
  • VST Connect の環境設定の削除も試せます (Windowsが「C:」にある場合)。「C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Steinberg」を開き、該当する VST Connect の .ini ファイルを削除します。
  • iOS 版「Studio Pass」アプリは、VST Connect Pro との組み合わせでのみ利用できます。
  • レイテンシーがあるプラグインが「Control Room」(またはその他の場所) にあると、同期に問題を引き起こす場合があります。VST Connect Pro/SE は再生データを VST Connect Performer に前もって送信し、リモートによる遅延を補正します。遅延のあるプラグインがいずれかのパス上 (キューセンド、Performer からのリターン、または Performer のモニタリング) に存在する場合、これは同期に明らかな悪影響を及ぼします。
  • デフォルトのステレオではなくモノラルの VST Connect 入力チャンネルを作成すると、モノラルの信号が得られます。そのためには「スタジオ」▸「オーディオコネクション」▸「入力」に移動して VST Connect の入力チャンネルを削除し、新しいモノラルの入力チャンネルを作成して、そこに VST Connect プラグインをインサートします。
  • Performer 側でダイレクトモニタリングを使用している場合、Performer 側のモニターで Performer 自身のチャンネルをミュートすることで対処できますが、その場合唯一の難点として、Performer 内蔵の FX が正常に使用できなくなります。

* このページは英語サポート記事 "Troubleshooting for VST Connect" (随時更新)の翻訳です。