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エモーショナルなボイスと切れ味鋭いラップ、そして最近では映画にも出演しているボーカルの RYUICHI さんと、トークボックスプレーヤーとして、そしてプロデューサーとして確固たる地位を築いている JUVENILE さんのユニット・OOPARTZ。今回、発表されたサードアルバム「NOVA」は、新たなスタジオで Cubase を中心に制作されたとのこと。その曲作りからミックスまでの過程を、お二人にじっくりと語っていただきました。

- サードアルバム「NOVA」を聞かせていただきましたが、バラエティに富んだ、そして印象深い曲が多いですね。アルバムの方向性やイメージは決めてあったのでしょうか。

RYUICHI:これまでの2枚のアルバムは、ライブ向けというか、お客さんとどう楽しむかという方向性でした。

JUVENILE:そこで今回は「リスニング」、つまり「しっかりと聞いてもらえるアルバムにしよう」、というコンセプトで作っていったんです。通勤などの移動中とかにヘッドホンやイヤホンでじっくりと聞いてもらいたいという思いでした。

RYUICHI:前のアルバムがけっこう J POP 寄りだったので、今回はエレクトロの方向でというのもありましたね。

JUVENILE:僕らは前のアルバムの方向とはあえて違うことを毎回やっているんです。

- 実際に、どのように制作していったのか教えてください。

RYUICHI:アルバムの場合には、まず全部で何曲入れるのかを決めて、そこでどういう曲が必要なのか、というのを二人でディスカッションして決めていきます。

JUVENILE:今回の場合、まず6曲くらい具体的な曲の構成を決めて、そこにない要素の曲を追加していった感じです。

RYUICHI:僕はまず JUVENILE にこういうイメージ、というようなことを言葉で伝えるんです。

JUVENILE:それを元に形を作っていく感じですね。その時点でテンポは決めておきます。そうすると具体的に曲調が決まってきます。

- では、JUVENILE さんは曲をどこから作っていくのでしょうか。

JUVENILE:まず、コード進行を決めます。曲作り用に Cubase のテンプレートが作ってあって、ピアノの音がすぐに鳴るようになっているんです。それを弾きながら、コード進行を決めます。ちなみに、いつも使っているピアノの音は、Cubase に付属している音源で、HALion Sonic SE に内蔵されている「Yamaha S90ES」です。コード進行が決まったら、Cubase のコードトラックに入力します。

- プロの方もコードトラックを使われるんですね。

JUVENILE:コードトラックはコード進行のメモ代わりも使えるので、重宝してますよ。そのままコードトラックで鳴らしてもいいし、MIDI トラックにドラッグ&ドロップして MIDI データに変換して、リズムに変化をつける、ということもできますからね。で、そうやってできたコード進行をリピート再生しながらメロを作って、仮のリズムも入れていきます。

- ドラムトラックはどのように作っていますか。

JUVENILE:僕はドラムのワンショットファイルを、直接オーディオトラックに貼り付けていくことが多いですね。Cubase ってファイルブラウザが右側に表示されているから、すぐに貼り付けられるのが便利ですよ。それから、ドラムのインストゥルメントの Groove Agent SE で打ち込んで、それをインプレイスレンダリングでオーディオ化して、オーディオトラックに貼り付ける、というのもよくやりますね。インプレイスレンダリングはショートカットで、一発で貼り付けられるようにして、効率良く作業できるようにしています。

RYUICHI:いっしょに作業しているとわかるんですが、JUVENILE はすぐにオーディオ化しちゃうよね(笑)。

JUVENILE:「あとで直すから」、「あとでどう直そうとしたんだっけ?」みたいなのがいやなんですよ。なるべく未来の自分に仕事をさせないようにしています。ただ、特殊な効果、たとえばサンプルファイルを高速で再生させるようなものとか、オートメーションは MIDI のまま残しておくこともあります。

RYUICHI:リズムが入った時点で一回聞かせてもらって、また二人で話し合って、ここからどう持っていくかという方向を決定したら、JUVENILE はさらにアレンジと構成を、僕は歌詞を作っていきます。

JUVENILE:ある程度までできたら、バックトラックをオーディオデータに書き出して、RYUICHI に送ります。最近彼、Cubase を入手したので、バックトラックに仮歌を録音して、また僕に送ってきて、というやりとりをして完成させていきます。

- ボーカルの録音もこちらのスタジオで行ったのでしょうか。

RYUICHI:そうです。全部ここで録りました。ゲストのギターも含めて全部ここですね。

- ボーカル録音ではどのようなプラグインを使いましたか。

JUVENILE:まあ一般的なものばかりですね。マイクプリには1073系、コンプには1176系などです。

- プリもコンプもかけ録りですか。

JUVENILE:そうです。あと、Auto-Tune もかけながら録ります。

- Auto-Tune もかけ録りしてしまうのですか。

RYUICHI:そうです。どう歌ったらどう Auto-Tune がかかるかを判断しながら歌っているので、逆にかけ録りじゃないとうまくいかないんですよ。

JUVENILE:で、うまく歌えたら、そこで OK です。うまくいかなかったら全部やり直す、と。

- では、何度もテイクをとっておいて、そこから選ぶとか、そういう作業はしないんですか。

JUVENILE:昔はそういうやり方してましたけど、「何テイク目のセクション B が OK で」とかやっているとわからなくなるのでやめました。

RYUICHI:「どうして自分はこれを OK にしたんだろう」とか考えちゃうんですよね。その時間も無駄なので、どんどん捨てていってますよね。

JUVENILE:「ダメなものは捨て、トラックに残ったものだけがOKテイク」、というやり方ですね。これでずいぶん時間を節約できるようになりました。時間の節約と言えば、Cubase 10 で付いた、たくさんのトラックのタイミングを合わせる機能、めちゃくちゃ使ってますよ。

- オーディオ・アライメント・ツールですね。

JUVENILE:OOPARTZ は、RYUICHI のボーカルと、僕のトークボックスのユニゾンみたいなのがけっこう多いので、そのタイミングを今まで手動でやってたんですが、これが付いてから簡単に、しかもしっかりと合わせられるようになったので、ホント助かってます。

RYUICHI:だからボーカルを録り終わってから、完成するのがめちゃくちゃ早いんですよ。

JUVENILE:ボーカルの OK が出たら、だいたい1時間くらいでミックスの完成です。なので、ボーカルを録り終わったら RYUICHI には待っていてもらって、その間にミックス終わらせちゃいます。

RYUICHI:OK テイクに絶対の自信があるからこそ短時間で完成させることができるんです。

- ミックスのときによく使うプラグインを教えてください。

JUVENILE:特殊なものは使わないですね。ま、リバーブはホールとかプレートとか。あ、ルームリバーブには Cubase 付属のコンボリューションリバーブの REVerence を使うことが多いですね。あと、トラックを馴染ませるために、これも Cubase 付属の MonoDelay と PingPongDelay を使っています。

- 曲作りからレコーディング、ミックスまでの過程で Cubase を活用されていらっしゃいますが、OOPARTZ にとって Cubase のどんなところがお勧めなのでしょうか。

JUVENILE:こう言うと語弊があるかもしれませんが、「普通なところ」でしょうかね(笑)。オーディオと MIDI 機能のバランスが良いです。どちらかに特化した DAW 多いですが、Cubase は平均的に優れているんです。あれもできるし、これもできる、という感じで。何も悩まずにやろうと思うことが普通にできるということです。それから「あの機能があったらな」と思っていると、待っていれば Cubase はちゃんとその機能を搭載してくれるのでありがたいです。サンプラートラックは、ずっと待ち望んでいたので、付いたときには嬉しかったですね。よく使ってますよ。

RYUICHI:僕はまだ手に入れたばかりで、きちんとわかっていないので、今後使い方を研究したいです。いつかは JUVENILE と、Wav ファイルじゃなくてプロジェクトファイルでやりとりできるようになりたいですね。

- ニューアルバムが発売されましたが、今後はどのような活動を予定していますか。

JUVENILE:ライブをどんどんやっていきます。ちなみにライブでのバックトラックも Cubase を使ってますが、一度もトラブったことない安心さがありますね。

RYUICHI:ニューアルバムを聞いてもらって、ぜひ皆さんとライブでお会いしたいです。

OOPARTZ - プロフィール

ストリートダンスチーム「Mad Skills Styler」として、日本テレビ 24時間 TV 内「ダンス甲子園」での2年連続優勝を始め、ダンスシーンで数々の受賞や実績を残し、イタリアの世界大会ではソロバトルで優勝を果たす等、ダンサーとしてもワールドクラスの実績をもち人気を得ている RYUICHI (VOCAL/DANCE) と、RADIO FISH「PERFECT HUMAN」の作編曲、10代に圧倒的人気を誇る TikTok TVCM 楽曲、2019年10月23日に日本でアーティストデビューを飾った台湾出身の女優 Teresa の「ざくろ」作編曲、など多数楽曲を手がけ、サウンドプロデューサーとしても多方面から注目を集めている JUVENILE (TALKBOX/SOUND PRODUCE) からなる、エレクトロアーティスト。

ワンマンライブ『NEW ALIENS』

会場: DAIKANYAMA UNIT
日時: 2019年11月19日(火)
OPEN: 18:15 / START: 19:00
チケット価格: 3,500円(税抜)

TikTok で話題の美少女 景井ひな 出演!

OOPARTZ 3rd Album『NOVA』

2019.10.16 / HPIO-0003 / PCI MUSIC / 3,000円 (税抜)

1. intro -NOVA-
2. UCHUU
3. FeEL
4. FUTURE TOKYO STATION
5. CRAZY VIDEO GAME
6. Planet 9
7. UFO de PARTY
8. ネオン・シティ・ドライヴ
9. HEYA
10. Come Back To Me
11. 1人のダンス
12. Make It Happen feat. KURO