エフェクトプラグイン
Nuendo 4 は、39 種類の新しい VST3 プラグインを含む、60 種類以上のエフェクトプラグインを搭載しています。
VST3 プラグインは、サイドチェーン機能や、オーディオ信号がない場合にプラグインのプロセッシングを停止するディテクトサイレンス機能といった、新しい機能を提供します。VST3 プラグインは、最大 12ch までのサラウンドに対応しています。
Nuendo 4 の新しいエフェクト・プラグインの数々は、スタインバーグ史上最も完成されたプラグイン・セットです。800 種類以上の優れた音質を誇るプリセットが用意されていますので、最初に触れた瞬間から各エフェクトのクオリティを実感して頂くことができます。
Nuendo4 に付属の VST3 プラグインは以下の通りです:
タイプ | プラグイン | 解説 |
Delay | Mono Delay | フィルター・ステージとテンポ同期を備えたモノフォニック・ディレイ・プロセッサー。 The Steve Reich of delays. |
Stereo Delay | 左右に独立したディレイ・ステージを備えたデュアル・チャンネル・ディレイ。それぞれのチャンネルに可変フィルターとテンポ同期を装備。 | |
Ping Pong Delay | テンポディレイ効果を生み出すオートL/Rバウンス機能を備えたモノ・ディレイ。フィルター・ステージとテンポ同期を装備。 | |
Mod Machine | 強力なマルチステージ・ディレイ/モジュレーション・エフェクト(シグナル・フローを表示するダイヤグラム搭載)。ワイドレンジ・ディレイとLFO制御のディレイ・タイムの組み合わせや、レゾナント・フィルターとデュアルLFOの組み合わせで、周波数とレゾナンスによるモジュレーション効果を生み出します。フィルターは、アウトプット・ステージ、またはディレイのフィードバック・ループにインサート可能。また、チャンネル間のモジュレーション・オフセットを“Spacial“パラメーターでコントロールできます。 | |
Distortion | Tone Booster | トーン・コントロール用の可変フィルター・ステージを搭載したシンプルなボリューム・ブースター。Range Boosterのような定番の小型エフェクターを再現し、Amp Simulatorとの併用により、出力レベルの低い楽器のボリューム調整に便利。 |
Distortion | ドライブ、フィードバック、トーンコントロールを搭載したシンプルなディストーションエフェクト。 | |
Amp Simulator | スピーカー・シミュレーション付きのギターアンプ・シミュレーター。様々な種類のアンプとキャビネットが選択可能。その他のコントロール類は、典型的なギターコンボをエミュレート?。ベースギターでの使用にも適しています。ギターの出力が足りない場合などは、Tone Boosterとの併用で出力ボリュームを調整可能。 | |
Soft Clipper | 独立した二次/三次倍音のハーモニクス・コントロールを備えたソフトクリップ・プラグイン。 | |
Dynamics | Compressor | オート・リリースやオート・メイクアップ・ゲイン、ハード/ソフト・ニー、RMS/Peakに加えて、低レイテンシー利用を可能にする先読み(ルックアヘッド)機能を無効にする“ライブ・モード”を備えたクラシックなコンプレッサー。 |
Expander | オート・リリース、レイテンシー利用を可能にする“ライブ・モード“を備えたクラシックなエキスパンダー。 | |
Limiter | オート・リリースを備えた、低歪のリミッター。オーディオ信号の最大音量を設定することができるため、マスター・バスでの使用にも最適。 | |
Gate | 独立したアタック/リリース・コントロール、オート・リリース、ダッキング効果のためのサイドチェイン・インプット・フィルターなどを備えた柔軟性の高いゲート。低レイテンシーで使用できる“ライブ・モード”を装備。 | |
Maximizer | マスター・チャンネル用のハード・リミッター/ラウドネス・エンハンサー。ソフト・クリッピングや、オート・アタック/リリースを装備。 | |
Envelope Shaper | エンベロープ・シェイパー。入力信号のトランシェントをコントロールします。パーカッシブなサウンドに効果的です。アタックのゲインと長さや、リリースのゲインをコントロール可能。 | |
VST Dynamics | 複数のダイナミクス機能を搭載するマルチエフェクト“VST Dynamics”のVST3バージョン。コンプレッサーやゲート、リミッター、さらにソフト・クリップを柔軟なルーティングで組み合わせ可能。 | |
Vintage Compressor | 著名なビンテージ・タイプのコンプレッサーをモデルにして作られたコンプレッサー。非常に使いやすく、抜群の効果を提供します。 | |
Multiband Compressor | 4つの独立したバンドと、3つのクロスオーバー周波数を持つ新しいマルチバンド・コンプレッサー。各バンドにはそれぞれ個別のコンプレッサー(スレッショルド、レシオ、アタック、リリース、そしてメイクアップ・ゲイン付き)があり、バンド毎のソロ/バイパス機能や、自動でアタック/リリースをコントロールするオートモードが用意されています。それぞれのコンプレッサー・バンドには、独立した自動メイクアップ・ゲインが付いています。 | |
EQ | StudioEQ | 強力で多目的なイコライザー。可変レスポンス・カーブとシェルビング・モード付の4バンド・パラメトリック・コントロールを装備し、アナログタイプのピーク・フィルターを搭載しています。 この新しいEQタイプは、Nuendo 4の新しいチャンネルEQでも使用可能です。 |
GEQ10 | 10バンド・グラフィック・イコライザー。EQカーブの描画機能や、反転パラメーター、7つの異なるレスポンス・タイプを装備。グローバル・レンジ・コントロールで全体にかけるイコライザー量の調整が可能。 | |
GEQ30 | 30バンド・グラフィック・イコライザー。EQカーブの描画機能や、反転パラメーター、7つの異なるレスポンス・タイプを装備。グローバル・レンジ・コントロールで全体にかけるイコライザー量の調整が可能。 | |
Filter | WahWah | 典型的なワウペダル・モデリング・エフェクト。周波数レンジ、フィルター幅、ゲイン・レンジなどのパラメーターを備え、お気に入りのワウペダルを再現。 |
Dual Filter | ローパスとハイパスフィルターと、シングルカットオフ、レゾナンスを組み合わせたユニークなエフェクト。DJスタイルのフィルターエフェクトに効果的。 | |
Post Filter | ランブル、高周波数ノイズ、または60Hzのハムノイズなどの特定の干渉シグナル、そしてスクリーンやハードドライブによって発生する周波数トーンなどの不要なノイズを取り除くために特にデザインされたフィルター。非常に急勾配なノッチフィルターを内蔵。必要に応じて追加のハーモニックノッチも追加可能。 | |
Modulation | Studio Chorus | 2つの同一のステージが連続して動作する、強力なデュアル・ステージ・コーラス。各ステージは、フィルター・ステージや、チャンネル間のモジュレーション・オフセットを加える“Spacial”パラメーター装備しています。サラウンド構成でも使用可能。 |
Chorus | StudioChorusと同じシングル・ステージ・コーラス。ただし、シングルモジュレーションステージのみ。 | |
Flanger | 調整可能なLo/Hiレンジや、フィルター・ステージ、マニュアル・モードを備えた強力なフランジャー。マルチチャンネル・モジュレーション・オフセットを加える“Spacial”パラメーターを装備。 | |
Phaser | 可変フィルター・ステージ、マニュアル・モード、テンポ同期を備えたクラシックなフェーザー。マルチチャンネル・モジュレーション・オフセットを加える“Spacial”パラメーターを装備。 | |
Tremolo | クラシックなトレモロ・エフェクト。テンポ同期ボタンや、マルチチャンネル・モジュレーション・オフセットを加える“Spacial”パラメーターを装備。 | |
Vibrato | クラシックなビブラート・エフェクト。テンポ期ボタンや、マルチチャンネル・モジュレーション・オフセットを加える“Spacial”パラメーターを装備。 | |
Auto Pan | オートパン・エフェクト。調整可能なパン幅とレイト、また2種類の波形やテンポ期を装備。 | |
Cloner | 元の入力ソースから最大で4つの“クローン”信号を作成することにより、ダブル・トラッキング効果を再現するクローナー。クローン信号には可変ディレイ、デチューン、そしてパンニングなどが使用できます。1つのボーカル・トラックから分厚いバック・コーラスを作り出すなど、さまざまな用途に活用可能。 | |
Rotary | 強力な編集能力を誇るローター・スピーカー・キャビネット・エフェクト。独立したLo/Hiキャビネット・コントロール、オーバードライブ、スロー/ファースト/ストップモードなどを装備。 | |
Spacial | MonoToStereo | モノラル・ソースから擬似的なステレオ・シグナルを作り出すことができます。“カラー”や“ディレイ”のコントロールが可能。 |
Stereo Enhancer | ステレオ入力信号のステレオ感を広げることができます。さらに効果を高めるため、“カラー”や“ディレイ”のコントロールが可能。 | |
Reverb | Roomworks | Steinberg のプロフェッショナル DSP リバーブが VST3 に対応しました。CPU 負荷を低く抑えながらも質の高い空間サウンドを提供します。サラウンド構成では、Roomworks はディスタンスとバランスに優れたコントロールを行い、真のサラウンドエフェクトを実現します。 |
Roomworks SE | 高品位リバーブ・プラグイン“Roomworks”のライト版。CPU 負荷を低く抑えながらも質の高い空間サウンドを提供します。 | |
Other | Octaver | サブ・オクターブ・ピッチ・シフター。入力信号に対して1オクターブ下と 2 オクターブ下の 2 つの信号を作成します。それぞれの信号はレベル調整可能。 |
UV22HR | Apogee UV22HR ディザリングプラグインが VST3 プラグインとして帰ってきました。すべてのシステムプラットフォーム(Intel Mac, Vista64 も含む)で使用可能です。 |
これらの新しい VST3 プラグインに加え、厳選された VST2 プラグインもいくつか Nuendo 4 に付属しています。これらのプラグインは、Nuendo 4 環境で新しい VST3 ラグインと並んで使用することができます。
SMPTE Generator、MultiScope、Mix6to2、Mix8to2、MixConvert、SPL DeEsser、DeClicker、DeNoiser、MatrixDecoder、MatrixEncoder、SurroundDither、MixerDelay 、TestGenerator、SurroundPan、Metalizer、RingModulator、Chopper、Bitcrusher、Grungelizer、Tonic、Q、NuendoEQ2、MIDI Gate、DaTube、StepFilter、Tranceformer、VSTDynamics
3rd パーティ・プラグイン
上記のプラグインに加え、多くの有名なプラグイン・メーカーから販売されている VST プラグインをNuendo で使用することができます。VST プラグインはネイティブ・タイプばかりでなく、PowerCore や UAD-1 などの DSP ベースのものもあります。Waves、Universal Audio、Sonnox、TC Electronics などの多くの著名なプロオーディオメーカーが、スムーズかつシームレスに Nuendo に統合することができるプラグインを提供しています。
VST プラグイン・ブリッジが 32-bit OS 用に作られたプラグインの 64-bit 環境での使用を可能にします。さらに本機能は Mac OS X 上で PPC 専用プラグインを Intel Mac 上で動作させることも可能にしています。
Nuendo は全チャンネルの完全タイミング補正が行えるので、プラグインの使用/不使用に関わらず、チャンネル間のタイミングがずれることはありません。
ダミープラグイン
別のシステムから Nuendo にプロジェクトを移動してくると、新しいシステム上の Nuendo に付属していないプラグインには、ダミープラグインが自動的にアサインされます。そのプロジェクトを元のシステムで開きなおすと、オリジナルのプラグインが自動的に読み込まれます。