Virtual Bassist とは?
Virtual Bassist は、Virtual Guitarist、Groove Agent といった、VST インストゥルメントを生み出した開発陣によって創られ、あらゆるベース・フレーズ、サウンド、スタイルを提供します。
望みの音楽スタイルを選び、コードやルートノートを決めるだけで、Virtual Bassist が曲にフィットしたベースラインを演奏します。あとはサウンドやフレーズをリアルタイムで思う存分調整するだけです。
スタイルごとに用意された 13 のパートと 6 種類のフィルにより、非常に幅広いバリエーションを演奏します。ロック、ポップ、レゲエ、メタル、ピップホップなど、ほぼすべてのコンテンポラリー・ミュージックのジャンルを網羅した、30 種類の多様なスタイルを選択できます。
Virtual Basist の構造
Virtual Bassist は、MIDI キーボードでベースパートを打ち込んだときによく見られる人工的なサウンドにならないよう、個々のノートごとに音を合成したようなサンプルを使用するのではなく、本物のベースプレイヤーの演奏を録音したオーディオデータから膨大なライブラリーを作成しました。それにより、実際のミュージシャンが演奏するベースラインと全く違いがないほどリアルなベースフレーズが生まれるのです。コードやその他のパラメータの変更にも、Virtual Bassist はそのサウンドコレクションから最適の録音をすぐに選び出します。ベースラインは、どんなテンポでも完璧に演奏できるように調整されていますので、Virtual Bassistはテンポチェンジにも確実に追従します。
Virtual Bassist の操作
Virtual Bassist の開発チームが高い操作性を追求した結果、あらゆる MIDI キーボードで、そのサウンドの威力を最大限に引き出すことが可能になりました。キーボードは機能的に 2 つのレンジに区分けされます。ピッチレンジは、演奏したパートのピッチをコントロールするキーが配列されており、キーを強く押せば、フレーズにアクセントを挿入します (スタイルによって 8 分音符か 4 分音符を選択)。リモートレンジはベースパターンの選択に使用し、また主な機能のリモートコントロールも可能です。また、パート、フィル、シングルノートモード、ストップ、終了などの機能もコントローラからトリガーして使用することがで、キーの割り当てはいつでも変更可能です。
コード認識
Virtual Bassist は、非常に優れたコード認識システムを搭載しており、常に MIDI キーボードやシーケンサーから受信したコードに適したベースラインを演奏します。認識されたコードは小さなウィンドウに表示されます。入力されるコードは完全なコード、または単純なワンフィンガーノートのどちらでも構いません。特別な設定を行なうことなく、すべてをVirtual Bassistが行います。
プレイパラメータとサウンド・セッティング
Virtual Bassist は、ベースのサウンドやフレージングをより柔軟に、そして忠実に再現できるように、多くのパラメータを搭載しています。
- コントロールポット
実際のベースギターと同様にボリューム、トーン、アタック、ダンプの 4 つのコントロールポットによって、ベースサウンドを調整することができます。さらに、ピックアップポジションも調整可能です。
- ベースモデルの選択
ベースセレクタを使用して、演奏されるベースギターの基本的なサウンドキャラクタを変更することができます。アクティブピックアップを装備する近代のベースから 70 年代のロックやポップで使用されていたクラシックモデル、そして、伝説的なモータウンサウンドを思い起こさせるようなフラットワインド弦のビンテージベースに至るまで様々なベースサウンドを網羅しています。さらに、4 弦・5 弦の選択も可能で、5 弦を選択するとロー B のかすかに聞こえるような微妙な音も再現します。
- ノイズまでリアルに再現 ( フレットバズ / フレットノイズ )
フレットバズやストリングノイズは、音の立ち上がりやプレイヤーのテクニック、演奏スタイルによって自然に生じますが、Virtual Bassist では、それらのノイズの大きさを調整することができます。フレットバズを適度な大きさに調整すると、ベーストラックがより自然に聞こえるようになるでしょう。指が弦をかすめて発生するフレットノイズもサウンド全体に及ぼす非常に重要なテイストとなりますが、ベースエミュレーション・ソフトウエアの多くは、それをサウンドに取り入れていません。Virtual Bassist なら、フレッティングノイズも適度なレベルに調整できるのです。
- タイミング
Swing、Variance、Early/Late - 3 種類のコントロールを使って、ベースサウンドのタイミングをノリに合わせて調整することができます。Swing はオフビートのアクセントを、小節上でほんの少し前後にシフトして、スウィング感を生み出します。Variance パラメータは、ベースラインをさらに自然にするために、人間的なタイミングの誤差を作り出します。Early/Late は Virtual Bassist のタイミングを、プロジェクト内の他のインストゥルメントとの兼ね合いで調整します。グルーブ感を出したい、もっとリラックスした感じを出したい、といった要望に合わせて、ドラムのビートより少し早めたり遅くしたりすることが可能です。
- 再生パラメータ
Virtual Bassist は、曲のテンポにあわせてベースラインのテンポを自動的に調節し、あらゆるテンポの変化に追従します。テンポパラメータは、リアルタイムにテンポの変更が可能で、ハーフ-タイムからダブル-タイムまで、自由自在に選択できます。また、Latch モードを ON にすると、ストップボタンを押すまで同じパートがリピートされます。”RETRIG” (リトリガー)が有効の場合、シーケンサーの再生位置(現在の小節/拍の位置)に関係なく、キーを押すごとに任意のパートがリピートされます。
“GROOVE MATCH” 機能
グルーブマッチパネルで、パートやフィルのリズム構成を編集できます。マクロパネルでは、ノートを個々にミュートしたり、最大で 8 分音符分ノート位置をシフトすることができます。”MODIFIERS” では、マウスを一度クリックするだけで、新しいグルーブのバリエーションを作ることができます。様々なプリセット設定が用意されており、例えばオフビートで演奏する場合やパートのルートノートのみを演奏する場合など、Virtual Bassist の演奏を様々なバリエーションに設定することができるのです。
アンプとエフェクト
アンプとエフェクトのセクションは Virtual Bassist の最も重要な機能の一つです。驚くほどリアルなサウンドの ”Solid State” と ”Tube” アンプモード、ストンプボックスには、ベースプレイヤーがステージやスタジオで素晴らしい表現をするために必要な、あらゆるデバイスが装備されています。Virtual Bassist に搭載されている6種類のバーチャルストンプボックス(ワウ、オクターバー、オーバードライブ、コーラス/フランジャー、トレモロ、コンプレッサー)は、エレクトリックベースのサウンドに最適な効果をもたらすことができるよう、専用に開発されました。
さらに、ダイレクトボックス経由の音を録音するか、マイクを立てて録音するか、双方を混ぜるかが選択可能な上、マイクの種類や位置、スピーカーキャビネットも 6 種類から選ぶことができます。アンプとエフェクトはエレクトリックベースの音を創る上で非常に重要な役割を担うため、Virtual Bassist のマルチエフェクトボードはインストゥルメントに直接に統合されています。また、マルチエフェクトボードは、ホストアプリケーションでプラグインエフェクトとして使うこともできます。