Steinberg Media Technologies GmbH

Creativity First

Beim Strohhause 31
20097 Hamburg

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テクノロジー

MR816 シリーズを受け継いだ高音質設計と、実践的かつ柔軟な機能の数々。
Yamaha のハードウェアテクノロジーをふんだんに取り入れた UR シリーズは、幅広い OS やホストアプリケーションと組み合わせて、最先端の音楽制作システムを提供します。

D-PRE マイクプリアンプ

UR シリーズは、全機種にディスクリート Class A マイクプリアンプ "D-PRE" を搭載しています。

プリアンプは録音作業で最初に使用される機材であり、最終ミックスのクオリティを決定づける最重要コンポーネントの一つです。D-PRE は Yamaha の経験豊かなエンジニアの手によって、オーディオソースがもつある種のニュアンスや表現力を余すこと無く捕らえることができるように、デザインとチューニングを繰り返された末に完成しました。その結果ははっきりと音のクオリティとして現れていて、さらにその秘密は回路デザインの中に隠されています。

通常プリアンプは入力段の +(ホット)/ -(コールド) 信号それぞれに1基ずつトランジスターを用い、信号を増幅していますが、Steinberg オーディオインターフェースに採用されている D-PRE は + / - 信号それぞれに2基のトランジスター(合計4基)を搭載するインバーテッド・ダーリントン回路をベースにデザインされています。トランジスター1基では、音声信号レベルの増加とともに歪成分も増える傾向がありますが、トランジスターをカスケード接続することで音声信号レベルに関わらず、歪成分を非常に低く抑えることができます。

マイクプリアンプは、使い方や用途によって、敢えて特徴的な色づけを行うものがある一方で、オリジナル素材がもつ音色の持ち味をそのまま自然に増幅するものまで様々です。例えば、非常に高い人気を誇るビンテージマイクプリアンプは、敢えて味わい深い色づけを入力ソースに与えることで、特にボーカル録音で好んで選ばれますが、一方で汎用性という点では特徴的な音がそぐわない場合も出てきてしまいます。

D-PRE は昨今の DAW 環境の著しい進化を鑑みて、色づけは プラグイン・エフェクト等を使って DAW 上でじっくり行うことを前提に、演奏者の表現力や、個々の楽器がもつ本来のエッセンスをありのままに録れるように丁寧にチューニングされ、周波数帯全域に渡りフラットな特性を実現しています。結果的に D-PRE は、高品位に原音のもつありのままのキャラクターを捕らえることに成功しています。開発チームは、難しいバランス調整をじっくりと時間をかけて行いました。D-PRE の音質をご経験いただく機会があれば、その懐の深さ、洗練された音質にきっと納得いただけるでしょう。

搭載機種:

dspMixFx

カスタムメイドの DSP チップ "SSP2" により、多彩かつ柔軟なモニタリングマトリックスと強力な DSP エフェクトを両立する dspMixFx テクノロジー。ニーズに合わせた本格的なレコーディングスタジオシステムを実現します。

ソフトウェア音楽制作環境で問題となるモニター音の遅れを解消し、DSP エフェクト (Sweet Spot Morphing Channel Strip / REV-X / Guitar Amp Classics*) を駆使しつつ、ハードドライブ上のオーディオデータとインプットソースを自在にミックス。さまざまな DAW 環境で、dspMixFx ミキサーアプリケーション (Windows / Mac / iOS) を経由したレイテンシーフリーのモニターミックスを構築できます。

搭載機種:

エフェクト

DSP ベースのエフェクト (Sweet Spot Morphing Channel Strip / REV-X / Guitar Amp Classics*) を搭載しています。
さらに、Basic FX Suite バンドル* として、これらのエフェクトの VST3 プラグイン版も付属し、レコーディング時と同様のエフェクトを、ミックス時にじっくり適用することもできます。

* UR28M / UR824 では、 Ver.2 アップデート により Guitar Amp Classics および Basic FX Suite が追加されます。
* UR44 では、Ver.2 アップデート により DSP 版 Guitar Amp Classics が追加されます。

* DSP 版インサートエフェクトは録音時にモニターのみに適用(録音ファイルに反映されない)かかけ録りか選択できます。

DSP エフェクトの同時使用数と構成

UR824
@ 44.1 kHz ~ 96 kHz:
* 1x REV-X + 8x モノラル (4x ステレオ) Sweet Spot Morphing Channel Strip + 1x Guitar Amp Classics
@ 176.4 kHz / 192 kHz:
* 1x REV-X (インサートエフェクトは使用できません)

UR28M (@ 44.1 kHz ~ 96 kHz)
* 1x REV-X + 4x モノラル (2x ステレオ) Sweet Spot Morphing Channel Strip または
* 1x REV-X + 2x モノラル (1x ステレオ) Sweet Spot Morphing Channel Strip + 1x Guitar Amp Classics

UR242 / UR44
@ 44.1 kHz ~ 96 kHz:
* 1x REV-X + 4x モノラル (2x ステレオ) Sweet Spot Morphing Channel Strip または
* 1x REV-X + 2x モノラル (1x ステレオ) Sweet Spot Morphing Channel Strip + 1x Guitar Amp Classics
@ 176.4 kHz / 192 kHz:
* 1x REV-X (インサートエフェクトは使用できません)

True Integrated Monitoring™

Cubase 環境では、Steinberg とYamaha の共同開発による連携機能 AI Functions により、より一体化したワークフローを実現します。UR シリーズに付属する”TOOLS for UR” をインストールすることで、Cubase 上のオーディオデバイスなどの各種設定は自動で行われ、煩雑な設定は不要です。

また Cubase 使用時は別途ミキサーアプリケーションの起動を必要とせず、dspMixFx ミキサーの機能が True Integrated Monitoring™ として Cubase に統合されます。UR の入出力や DSP の各種設定を Cubase の内部から直接行え、ルーティングやエフェクトなどを含めたトータルなセットアップを Cubase プロジェクト内で一元管理することができます。

搭載機種:

ループバック機能

インターネットの動画配信などに便利なループバック機能を搭載しています。UR の入力端子に入力されているオーディオ信号(ライン、ギター、マイクなど)と、Cubase など DAW ソフトウェアから再生されているオーディオ信号を UR 内部で2チャンネルにミックスし、コンピューターに送り返すことで、ストリーミングソフトウェアなどを通じたインターネット配信が可能です。

搭載機種: