Steinberg Presents Sound Roster 2015.6.30, 7.07 放送回
【ゲストプロフィール】
yucat
http://yucat.khive.co.jp/
https://twitter.com/yucat1031
生年月日:1985年4月3日 出身地:神奈川県
二人組シンガーソングライターユニット、コーラスデュオ、元 RYTHEM のボーカルギター、加藤有加利のソロプロジェクト。自身の音楽活動だけではなく、声優の堀江由衣、田中理恵、下田麻美、アニソン歌手 HIMEKA に楽曲提供などの作家活動も行っているマルチなサウンドクリエーター。
【CD 情報】
「PARALLEL WORLDⅢ~七ノ起源~」
3rd アルバム
2014.10.22 リリース
【放送中インタビュー内容】
- 普段、このラジオが放送されている時間(午前2時半)は何をしていますか?
私基本すっごい深夜型なので一番「覚醒」してる時間。一番元気だと思います。
ツイッターでみんなに絡みにいってるか、あとはやっぱりこの時間に曲を作ることがほんとに多いですね。一番ノってるので。
- 昼間は逆に何をされていますか?
そうですね、吸収タイム! 映画見たり、漫画読んだり、テレビ見入ったり、友達に会ったりして吸収して、それを夜、発散するっていうか、なんかそんな日々を送ってます。
- yucat さんの楽曲はストーリー性がある激しい楽曲という印象ですが、どのようなアーティスト曲を聴いてこられたのでしょうか。
RYTHEM で活動している時は、普通に J-POP とかが大好きでしたし、普通の曲も聴いてました。 今のようなストーリー性のある楽曲を作ろうと思ったきっかけになったのは、多分、ゲームとか、アニメとか、映画ドラマのサントラを聴くのがものすごい好きで、そういうのを集めて良く聴いてて。それで、サントラとなると場面場面で使われる楽曲だから、アルバム一枚の中でストーリー性がとてもあるので、それに影響を受けてるんだろうなって思います。
- 大きく影響を受けたサントラを教えてください。
大好きなエヴァンゲリオンのサントラや、ジブリとか。最近だと、進撃の巨人のサントラが最高に良かったですよ。カッコいいです。激しいです。元々アニメはもう本当に大好きで今も大好きで良く見ているので、常にチェックして勉強はしてます。
- 「NARUTO」のエンディング曲を担当されたことがあるとお伺いしました。
デビュー曲が NARUTO のエンディングだったんです。今思えば、ほんとに幸せなことだったと。facebook とか、海外の方からのメッセージもよくいただきますね。
- アニソンの歌手の方々へも楽曲提供されてるとお伺いしました。現在のアニソンシーンについて教えてください。
キャラソンとかがすごい増えてきたなと思って、それこそ、主役が代わる代わるボーカルを務めたりとかもされますし。だから声優さんが歌うことがものすごく増えたなっていうのも、思いますね。
そうすると、歌い手としての私としては「やられた」と言う気分になると言うか。やっぱり、声優さんにはかなわない。主役がそのまんま出てきて歌ってくれちゃう訳なので、かなわないな、と思いながら聞いたりもしますし。
制作会社さんとも色々やりとりさせていただくんですけど、ものすごい強いビジョンがあって、そのビジョンにあった曲じゃないとちゃんと選ばないって言うところが、素晴らしいなって、常におもいますね。
だから歌詞なんかも、すごくリンクするように、いかに寄り添えるかみたいなところが、アニソンの魅力だと思って。より深くアニメを知ることが出来るツールでもあるので、それも含め、みんなには楽しんでもらいたいなって言うのをいつも思ってます。
それと、ロック調のものとかがほんと増えたなと思いますね。「これぞアニソン」みたいな、一個のカテゴリーが出来たのかなって思うくらい。私、アニメのライブイベントとか好きでよく行くんですけど、延々7~8時間皆さんずっと騒いでます。お客さんの方がパワフルかも知れない、逆に。
- 最近担当されたアニソン曲などはありますか?
最近は、アニソンではないですが、「ガンスリンガー ストラトス」と言うゲームの楽曲を歌ってます。それはガンシューティングアーケードゲームですね。けっこう激しい系の曲が多い。
私元々今もそうなんですけど、工場好き。廃墟好き。
- 廃墟がお好きなのですか。
多分ファイナルファンタジーとか、そういう影響を受けてると思うんです。
実際に工場クルージングとか行ったりとかして、船に乗って、それで、その見えた景色からすごいインスピレーションを受けて、yucat のアルバムとかを作ったりしました。
すごい物語を感じると言うか、まぁ、勝手に妄想してるだけなんですけど、それと色々リンクさせて撮影したり、ストーリー考えて物語にしちゃうとか、そういうのがすごい好きで。
- アルバム「PARALLEL WORLD」はどのような内容になっているのでしょうか。
「PARALELL WORLD」と言うのはですね、yucat 自身が住んでいる世界ですね。
今、物語調のアルバムが3枚出てるんですけど、1~3の曲は全て物語で繋がっています。それを、リスナーの皆さんにより分かって頂けるように、ブックレットに「ストーリー」だったり「登場人物」の説明だったり、見ながら曲が聴けるようになっています。
楽曲に関しては、私は作詞作曲だけで、アレンジは違う方…結構ボカロPさんとかにお願いとかしているんです。
その時には、私が見えている映像を文章に起こした「マニュアル」と言いますか…その物語を、まず、必ず読んで頂いてから楽曲制作に入っていただくようにしています。みんなと頭を一緒にしようと、世界観を知ってもらおうと。
- まずはその世界に自分達を置いていただくわけですね?
そうですね、置いてもらって、どういう景色が見えるのか、匂いがしてくるのか、温度感とか。工場だったり、退廃した世界がすごい好きなので、そう言うのをイメージしてもらいながら、サウンドに入れてもらう。効果音として、金属音とかも結構入れてもらってるんですよね。
- 普段はどのような環境で音作りをされていますか?
まず、必ず鼻歌で作るんですよ。それを録音しておいて、家にある Yamaha の D-DECK に向かって、実際に鍵盤でポロンポロ~ンと、バラードから作って、メロディーラインをしっかり美メロにして。そこから、ロック調にしたり、パンク調にしたり、メタル調にしたりとか、色々変えていくんです。
そうすると、結構メロディーがしっかりすると言うか、それこそアコースティックに変えたとしても、どんなアレンジをされても、曲が死なないようにしておきたいなと思って。
そこからのアレンジを自分でするために、ソフトは Cubase を使ってます。Cubase で色々打ち込んでいくっていう感じで。それで、完成したものをアレンジャーさんにお渡しして肉付けしていただくって感じですね。
- お話に出てきた鍵盤や、ギターも Yamaha だとお伺いしました。
そうなんです。RYTHEM 時代は、ずっと Yamaha のアコギを使って歌ってました。
ミキサーとか、いろんなものが Yamaha の製品しかないぐらいです。
4歳からずっとエレクトーン習ってたので、Yamaha の物が家にあって、なんか、その信頼感と言うか Yamaha 買っておけばきっと大丈夫みたいな。
- ギターとキーボードはどちらが得意なんですか?
う~ん、そうですね、キーボードですね。ギターは20歳くらいから、弾きながら、歌ってはいたんですけど。やっぱり4歳からずっとキーボードをやっていたので、曲を作る時はもう100%キーボードで作りますね。
- なるほど。この Cubase とかを使って家でボーカル録りとかもされるんですか?
やってます、はい。最終形までは自分で作ってやってます。
- なるほど。自宅でプリプロまで済ませて、本番は別で録るみたいな感じなんですか?
歌はまた違うところで録ったりはするんですけど、仮歌とかそんなのは、絶対自分家でやったりします。
- Cubase を使用していて、「これがいい」と思う機能はありますか?
そうですね、私は、そのまんまを表に出すって訳ではないので、結構ループ系を使ったりとかはさせてもらってます。
頭では鳴ってるんだけど、ドラムやキーボードのループだったり、どう弾けば良いのかわからない、どう叩けば良いのか分からない時に、自分で今頭で鳴ってるものをループから探すんです。それで、それを選んでいくと「わっ」、「バチッ」っとくるものがあったりとか、むしろ「これの方が良いからこっちに変えちゃった方がノリが良いな」とか、そう言うのでどんどん変えていったりもしますし、そう言うループ系はお世話になってますね。
- そうですね。ループ系はすごい入ってますからね。
そうなんですよ。それだけで成り立つ位になってくれてあるので、初心者でも大丈夫っていう感じですよね。だから、弾けない人でもループ貼り付けていけば曲作れちゃうみたいな。あとは、楽曲提供とかをさせていただく時は、いきなり三日前とかにコンペが来たりするわけですよ。そんな、時間が無い時にループ系を使うことによって、時間短縮みたいな感じで送れるっていうのは良く使います。
- それでは、最後に音楽業界の未来を背負って立つ未来のサウンドクリエーター、シンガーさんなどにアドバイスなどがありましたら、お願いします。
私も全然まだまだこれからも頑張っていかなければいけないんですが、それこそ楽曲を作って色々使っていただいた頃もあるんですけど、それでも、その時のディレクターさんとかに「もう、才能無いから、辞めたら?」とか普通に言われてたこともあります。
それでも、続けたことによって、今こうして色んなお仕事貰えたりとか、提供することが出来たりとかしているので、皆様も是非とも、続けて頂いて、たくさんたくさん、素敵な曲を生んでもらいたいなと思います。
【織田's クエスチョン】
- 「瞳孔が開いてアイディアが生み出される覚醒モード」に入るとお伺いしました。最近、覚醒モードで生み出されたアイディアは何かありますか?
最近だったら、グッズとかですね。
全部自分で作ってるんですよ、ライブグッズとかもそうですし。
それと、こないだ、ストーリー仕立てのワンマンライブをやったんですけど、台本を全部自分で考えて作って、声優さんの卵とかに、エキストラ的な感じで入って来てもらって、映像とかも流したりとか、舞台セットとかも今回自分で作っちゃったんですけど。
巨大本を作ったりとか、覚醒モードのときに常に細かくアイディア出しをして、貯めておいて、それをこのタイミングで使う、みたいにしてます。
だから、グッズとかを考えるのが多いかもしれないですね。
でも、強欲で何でもやりたいんです。やれることは、出来るだけ、やっぱりやりたいなと。
- yucat さんの今年の初夢が「ライブステージ上で大きな照明が落ちてきて即死をした」という記事を拝見しました。最近見た夢で覚えてる夢って何かありますか?
えっ、なんだろうな? でも私、基本、明晰夢が出来ちゃうんですよ。
- 明晰夢ってなんですか?
夢を操れちゃう。
- 神発言出ましたね。yucat さんは神なのかもしれない。
寝てるんですけど、あっこれ夢だって分かっちゃうんですよ。そうすると、行きたいところに移動できる。
空飛びたいから空飛ぼーとか、ちょっとあそこ行きたいから行こうとか。
「誰に会いたいから」とかは動かせないんですけど、行きたいとか、飛びたいとかは行けるし、あと、そろそろ、起きようとかと思ったら、起きれるんですよ。だから、怖い夢見たとき、超便利です、すぐ、くっと起きれるんで。
- 夢を操れるということは、逆に夢を作品に生かしたりはなさるんですか?
あっ、そうですよね、あ~ちょっとやったことなかったですね、何か、逆に疲れるんですね。でも。いっぱい空、飛んだ日とか、疲れてる。