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Steinberg Presents Sound Roster 2015.7.14, 7.21 放送回

【ゲストプロフィール】

ELLIE

http://ellievoice.com/
https://twitter.com/ELLIE_SINGER

幼少期からシンガーになることを夢見て、十代で単身渡米。

L.A. を拠点としクラブやライブハウスでライブをしながら歌声に磨きをかける。
同時にマライア・キャリー、Boyz II Men、2Pac 等数々のグラミーアーティストを手がけた Krayzie Bone のハウススタジオに住み込み、作詞作曲も学び始める。

今では作詞作曲を自らこなす、マルチな才能を発揮するシンガーソングライター。

【CD 情報】

「なんで」
2015.11.20 リリース
 

 

「Refrain」
2015.7.1 リリース
* YouTube

【放送中インタビュー内容】

- 普段、このラジオが放送されている時間(午前2時半)は何をしていますか?

私、実はどうしようもない、夜型人間なので、まさにピークタイムですね。テンションが最高潮にきてるんですよ。普段は、家の中で曲を聴いたり、作ったりしてるんですけど、この時期になってくると、外を出歩くようになっちゃって。最近は花火がブームなんで、一人で花火やりに行っちゃってます。ムササビ忍者って言う、すごいコスパが良い打ち上げ花火があって、かなりの飛距離があるんですよ。

- 音楽を始めようと思ったのは何歳頃ですか。また、どのようなアーティストから影響を受けたのでしょうか?

小学校の5~6年位の時に「歌手にならないといけない」と思いました。
マライア・キャリーが大好きで、お小遣いを握って、近所のレコードショップに行って初めて買ったCDが、マライアの「Glitter (グリッター)」でした。
R&B に本当に憧れて、あとはソウルや、ブラックミュージックの方に入っていきました。本当にマライア一筋で、取り合えず全曲カバーするっていう目標があって、ひたすらやってましたね。

- 10代で単身渡米されたとお伺いしました。どのような思いがあったのでしょうか。

やっぱり、マライアが住んでいる所に行かなきゃいけないっていう使命感があって。 それと、「Glitter」はマライアの自伝みたいな映画もやってたんですが、クラブシンガーからどんどん、メジャーになるストーリなんですけど、同じことしないと駄目だと思っちゃって。それで、クラブで歌い始めるようになって、そこでいろんな出会いがあって、ロスへ行くことを決意しました。

 

- ロスで「Krayzie Bone」の、ハウススタジオに住み込むことになった経緯を教えてください。

Krayzie Bone さんとか、ラミザっていうプロデューサーとか、色んなウエストコーストのヒップホップの人達が沢山いたんですけど。
私、とにかく、来たのはいいけど、何をしていいか、どこに行っていいか、分からなくて。知り合いづてに紹介してもらって、ラジオ局に朝の6時半くらいから座り込んで、デモを持っていく日々が続いたんです。「私の歌聴いてよ」みたいな感じで、日本語で言ってたら、とうとう、面倒くさくなったのか諦めたのか、「じゃ、聞いてあげるよ、1曲だけね」っていうところがきっかけですね。
そこから、「ここで音楽をやりたいのであれば、歌だけじゃなくて、作曲とかも覚えたほうが良いし、自分で曲作れるようになった方がいいから、取り合えずスタジオにおいでよ」ってなっていきました。

- それが Krayzie Bone だったんですか?

それは、DJ Quik でしたね。

- DJ Quik っていったらL.A.で超人気のラッパーですよね。

そうなんです。でも当時の私は、本当に何の知識も無く行ったので、本当に誰か分からなくて。でも、誰でもいいから、私は、歌手になりたいって思って。その一心でした。

- 場所的にはコンプトンとかの方なんでしょうか。

そうですね、コンプトンとか、サウスセントラルとか、あと、スローソンとか。今、知識が入った上で聞くとゾッとするような街にいましたね。でも Ice Cube さんと、Westside Connection さん方が優しくしてくれて。「ここは、貴女のいるところじゃないよ」って教えてくれて。

- アメリカと日本を見てきたELLIE さんですが、日本の音楽の良い点と悪い点などを教えてください。

まず、良い点は、日本語の曲の歌詞って表記が同じ言葉でも漢字だったり、カタカナだったり、ひらがなだったり、が選べるので、最終的に感情表現の幅が広がるところです。
悪い点は、私が独学だからかもしれないんですけど、ルールとか、レシピみたいなものだったり、歌い方みたいなのを結構重視するので、なかなか斬新な仕上がりになりにくいなって言うことは感じますね。

- 日本で R&B をやるうえで、何か意識していることはありますか?

英語っぽく聴こえるようにするとかは、気をつけてますね。あと、初期の頃は意味を捨てて、音の響きだけでグルーヴ感を洋楽に近づけよう、近づけようとしてたんですけど、最近はやっぱり日本語だからこそ引っかかる、良い意味でちょっと "はまり" が悪い物に対して、トラックとかでグルーヴを後付けしていくのを意識してます。
日本語ならではの良さで R&B をやりたいなと思いますね。

- 7月1日にリリースされたデジタルシングル「Refrain」では、作詞作曲を担当されているということですが、どんなところにこだわりましたか?

カッコいいことがやりたいなっていうのがあって、今話題の「Future Bass」というジャンルからインスパイアーされて作ったトラックを基に、サウンドを構築してます。
私は元々 R&B 出身で、トラックが似たり寄ったりになってきてるんで、ここで一発、新しい風を吹かせようと思って。
今までプログラミングとか、アレンジを一緒にやってきた DJ の方にお願いして、トラップだったり、マニアックなワールド系のジャンルの、尖った感じのトラックをもらったんですね。でもこれが、あまりに尖ってて、ちょっとおしゃれすぎて、私がついていけなくて(笑)。なので、身近に感じるためにリリックで、「初恋」というキャッチーなテーマを掲げた、ギャップのある作品になってますね。
色んなとこにこだわりは有るんですけど、サウンドだと、今までなかったような、コード感のない、Future Bass だったり、リリックで言うと、音の響きがいいけど、キャッチーでちゃんと意味もあるもの、みたいな感じのところにこだわってましたね。

- 地区を限定するような歌詞がありましたが、お好きな地区なのでしょうか。

いやー、これリアルソングで。私が、10年位前に振られた初恋の相手とのことを思い出すっていうので、本当にリアルにしなければいけないと思って。
現場が三宿の交差点だったので、PV もジャケットもそこで撮って。他にも、世田谷公園とか、道路沿い246沿いを歩いたりとか、そういう歌詞になってるので、現地を分かっている方には、ピンポイント過ぎる歌になってます。そこが、こだわりですかね。

- どんな環境で音作りをされていますか?

トラックを作る時は Logic で、レコーディングとミックスは Pro Tools を使ってますね。

- 歌詞を書く時に、どのようなところからインスピレーションをもらいますか?

やっぱ花火ですかね。あとは、出かけるようにしたりとか。あと、私、クラブで騒ぐのが好きなのでその時のテンション感をそのまま持ち帰って、家でワーッと書いたりとかしてますね。リリックのピークタイムは5時以降ですね。

- 自分でボーカルとかも録られるんですか?

ストリート上がりなので、自宅のプリプロの時は、ダイナミックマイクじゃないと雰囲気が出なくて。ダイナミックマイクを手持ちして、トラックを回しながらひたすら歌って、それを続けて録って、いいところが出たら、エディットして1コーラス作っていくスタイルですね。

- おすすめのプラグインとか使ってるものとかはありますか?

「Sausage Fattener(ソーセージファットナー)」ってご存知ですか? あれけっこう、太くなるんですよ、私けっこう、低音がガッツり出てるのが好きで。クラブでかけることを想定して、あらゆる曲をミックスする中で、音のなりも太くなるし、あと、ビジュアルが可愛いんですよ。なので、愛用してますね。

- 今後のお知らせなどが何かありましたらお願いします。

はい。3月に「Private」という 1stフルアルバムを、レンタル限定と、ライブ会場限定販売として出していたんですが、欲しいというお声が多かったので、通販で買えるようになります。オフィシャルホームページの方をチェックして頂けたらなと思います。

- それでは最後に音楽業界の未来を背負って立つ、未来のサウンドクリエーター、シンガーの方々にアドバイスなどがありましたら、お願いします。

アドバイスとかそんな出来るようなもの何もないんですけど…、みんなで一緒に頑張っていけたらいいなと思います。
年を重ねていくと経験はつめるけど、どうしても感覚が鈍ってくるってすごい思うので、早く助けに来て欲しいですね。私がずっと活動できるように、色んな世代の方に助けに来て欲しいので、お待ちしております。

【織田's クエスチョン】

- ニューシングル「Refrain」には「10年前にした本気の恋」が詰まっているとお伺いしましたが、どんな恋だったんですか?

年下の子だったんですよ。2つ下の子でなんか、クラブで出会ったんですよね。
それで、あんまり覚えて無いんですけど、私が、フられちゃって。
「私には歌しかない」って思うような、きっかけになってくれたような恋でしたね。

- そういうのが、詰まってるということですね。

そうですね、はい。

- ELLIE さんのブログで「優しくって、器が大きくって、繊細で信念をしっかりと持っているファンの方がすごい多い」書かれているのを拝見しました。今までで、一番強烈なインパクトのあったファンの方について教えてください。

いや、全員なんですよね。私、結構、一人一人を本当に、嘘じゃなくて、覚えたいんですよ。
それで、来てくれなかった時に「なんで来てくれなかったんだろう」とか思う、すごい性格の悪いタイプなんですけど。
東京を拠点に活動してるんですけど、例えば、九州とか、四国に行ったりとかしても、内緒でついてきてくれるファンの方が多くて。
やっぱりそういうのを見るとアガりますよね。あれー、なんでいるの? っていうサプライズが好きなファンの方が多いです。
みんなで、全国定住を止めて、こう、回ってるような感覚ですね。

- ファンクルーみたいな感じですね。

そうですね。