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Steinberg Presents Sound Roster 2015.8.11, 8.18 放送回

【ゲストプロフィール】

miyake (mihimaru GT)

http://mihimaru-gt.com/top.html
https://twitter.com/miyake_mihimaru

生年月日:1980年10月2日 出身地:岡山県

東京スクールオブミュージックのオーディションをきっかけに avex と契約後、SMAP や BoA 等のアルバムに楽曲を提供。2003年にユニット「mihimaru GT」でメジャーデビューを果たす。ユニットでは MC、Rap、作詞、作曲、編曲を担当。ヒップホップと J-POP(特に1990年代のダンスミュージック)を融合させた音楽を手掛ける。日本レコード大賞金賞やベストヒット歌謡祭で2度のゴールドアーティスト賞を受賞。

2013年9月にユニット活動を休止後も、数多くのアーティストへ楽曲提供を行っている。

【CD 情報】

アルスマグナ「ARSWORLD」
2015.11.11 リリース

【放送中インタビュー内容】

- 普段、このラジオが放送されている時間(午前2時半)は何をしていますか?

この時間は僕にとって、ゴールデンタイムですね。家族が寝静まって、雑音とかがなくなるし、電話や色んなことが自由になる時間と言うか(笑)。外に居ても、それこそクラブとかでもこの時間帯とかから楽しくなる感じですね。
あと、制作も捗りますね。「真夜中のラブレターは注意しろ」ってよく言われたりしますけど、物思いにふけこみやすい、情熱的な時間帯なんですよね。だから、情熱を注入する制作作業は、この時間帯が一番捗ります。

- ユニット「mihimaru GT」としても活動されていた miyake さんですが、作曲を始めたきっかけを教えてください。

中学校3年生の時にジェフ・ベックを聴いて、ギターだけで曲作りしたのが最初ですね。
中学生の時に、好きな女の子がいて、フられたのをきっかけにエレキギターを始めたんです。見返してやろうとか、モテたいとか、不純な動機で(笑)。
でも、バンドをやっていくうちに、どんどん音楽にハマっていって、色んな音楽も聞くようになって。人のコピーはもちろん大事だし、楽しいけど、自分をもっとアピール出来る楽曲が欲しいと思っちゃって。今自分が落ち込んでるとして、自分を慰める時に自分が欲しい曲がこの世の中にない。それなら、自分で曲を作るのが一番手っ取り早い…っていうのが、楽曲を作り始めたきっかけですかね。

- ラップはいつ頃から始められたんですか。

ラップをやったのは、高校生の3年生とかじゃないすかね。
中学時代の時は結構ロックだったんですよ。当時はパンクもすごくて、GREEN DAY、RANCID とか、BOØWY のコピーとかやってました。でも、高校に入ってから、バスケ部の友達が増えてきて。バスケといえば、ヒップホップカルチャーみたいなところがあったんですけど、洋楽の話しても、ロックばっかり聴いてたから全然咬み合わないんですよ。そこから、ブラックミュージックっていうか、R&B とかを掘り返して聴くようになりました。なんか僕達の時代って、ブラックミュージック聴いてたり、ロックだったり、本当に様々だったんですよね。
そこから自分らしい音楽を探求したものが、きっと、mihimaru GT だと思うんですよね。

- mihimaru GT の結成のきっかけを教えてください。

レコード会社に送ったデモテープがきっかけで、アーティストさんに楽曲提供させてもらうようになったんです。それで、事務所と曲を作っていく中で、仮歌の女の子を探してたんですね。当時の僕の歌は、ラップが多かったんですけど、来る女子来る女子、全然歌えない。
その時に、事務所が紹介してくれたのが hiroko だったんです。むちゃくちゃ楽しそうにラップを歌ってたんですよ。それで、あまりにも楽しそうに歌うんで、「ライブとかやってみる?」みたいな感じで、渋谷の ROCKWEST で 1st ライブをやったんです。そこからちょうど10年活動しましたね。

- mihimaru GT は活動休止中ということですが、miyake さんの現在の主な活動を教えてください。

今は、mihimaru GT やる前に戻った感じですね。作曲が主だったりとか、プロデュースがやっぱり多いですね。
あと、「BeeTonics inc.」という会社を設立させて頂きました。色んなクリエーターを集めて、様々なジャンルを網羅して、色んな楽曲に挑戦して、自分のスキルアップ等も、目指してやっていきたいと言う意味も込めています。

- miyake さん以外には、どういった方が所属されているのでしょうか?

mihimaru 時代からずっと一緒にやってる、鈴木ヒロトというプロデューサー。それと、これから芽が出てくる感じの若手クリエーター5,6人ですかね。
会社は鈴木と二人で立ち上げたんですよ。現在は、CM 音楽や、劇伴など、様々な方面で音楽を作っています。

- ご自身でレコーディングやエンジニアリング的な事をされているのですか。

もちろんやってます。TD とか、ボーカルディレクション、歌直しまで全部やります。

- すごいですね。それは、プロデュース気質から入った結果なのでしょうか?

なんですかねー。自分が楽しいと思うことにしか、気持ちが集中できないんですよね。
そういう意味で、僕にとって音楽は、楽しさを膨らませてくれるような魅力があるので、今まだ続いてるんだなと思ってます。

- 次に、音の作り方などについてお聞きしたいと思います。現在はどのような音を意識して作られているのでしょうか? mihimaru GT の時との違いなども、あれば教えて下さい。

そうですね。mihimaru GT の時は hiroko が歌う事が多かったんで、女性ボーカルをメインに考えて作ってることが多かったんですけど、最近は、男性グループの楽曲を作ることも多くなりました。すごい低いところが出る人で、キーレンジがちょっと広かったりするので、作ってて難しいけど、楽しいというか、イメージしやすいんです。当時は、シンセでメロディー作って、hiroko に歌ってみてもらって、初めて、印象が分かるっていうのがあったんですけど、最近だと、自分で仮歌を歌う感じで、やってこれてるんです。
最近、色んな楽曲を作るようになってきて、男性の楽曲の作り方っていうか、イメージとかがしやすくなってきたなと思ってます。

- 作曲で一番使うのはシンセなのでしょうか?また、鍵盤は何を使っているのですか?

そうですね、鍵盤触ってることが多いです。鍵盤は、Yamaha の MOTIF です。
ギターを握るのは弾き語りの時くらいで、あとはもう Cubase と鍵盤で、みたいな感じですね。
あと、最近はボーカロイドでの制作とかもやるんですが、Cubase って、中にボーカロイドエディターを入れられるんですよ。VOCALOID Editor for Cubase ってやつがあって、メロを作る時なんかに超便利なんです。それで、そのまんま、色んなボーカリストに歌ってもらってっていうのをやったりしています。プラグインとかは、多種多様なブランドを使っていますね。

- なるほど。MOTIF はツマミや、フェーダーが Cubase とリンクしてミキサー部分が連動したり、Cubase と走らせられたり、ミキサーのような使い方ができる機能がありますね。

そうなんですね。僕、鍵盤としか使って使ってないかもしれないですね。
自分が持ってるのが、MOTIF のXS かな?今は XF? 一世代昔のやつなんで、普通に鍵盤としてだけしか使ってないですね。

- VOCALOID は何を使っていますか?

よく使う VOCALOID は、IA ですね。結構、音の抜けが良くて、万能タイプと言うか、キャピキャピしすぎてなくて、落ち着いた歌とかを歌わせても、自然な感じになるので良く使っています。あとは、先週のラジオ(※2015.8.11放送)でかけさせてもらった、アルスマグナっていうユニットの、ボーカル、アキラの VOCALOID を作ったんですけど。まだ、プロトタイプなんですが、それもうちのパソコンに入ってます。
VOCALOID は、作ったメロをそのまま鍵盤で打って、ボカロに歌わせる事も出来るんです。
でも、高度な曲だと、自分がまず歌うんですね。それで、歌ったものを Cubase でピッチを読み取って、それを更にボカロに変換するんです。

- MIDI 化したものをソフトシンセとして、プラグインで VOCALOID を立ち上げてから変換するということでしょうか。

そうです、そうすると、より本物っぽくなるってことです。
まぁケースバイケースなんですが、ロボットみたいに聴かせる時はそうしない方がいいし、バラードで感情が入ってるような歌い方を入れたかったら、一回自分が歌ってみて、それをまたボカロに歌わすって言う。別に、人が歌うんだったら、そのままでいいじゃんないかって思うんですけど、女子のボーカルとかもできるし。あと、デモで使う人も多くなりましたよ。VOCALOID の可能性は限りなく広いですね。はい。

- VOCALOID4 Editor for Cubase では、鍵盤を使ってリアルタイムで演奏出来る機能もあるので、ライブで演奏される方もいますね。

すごいっすね。そこら辺の世界は、僕まだ、未知ですね。
楽曲は Cubase で作って、VOCALOID のエディターだけで編集する人とかもいて、ほんと様々ですよね。

- mihimaru GT の頃から時から Cubase を使っていたのでしょうか。

mihimaru の後半は使ってましたね。レコーディングでは Pro Tools を使ってました。
打ち込みだったり、MIDI の作業だったり、ボカロだったり、そういうのはやっぱり Cubase でやることが多いですね。

- Cubase を使っていてお気に入りの機能はありますか?

そうですね。他にない機能として、(ウィンドウの)上の方に移調ってやつがあるんですよ。
トランスポーズするんですけど、マイナス2とかって打つと、リージョンというか、波形のトラックをすぐに半音2つ下げてくれたりとか。楽だし、けっこう精度もいいです。
今まではピッチのトランスポーズをするプラグインを立ち上げて、波形を弄ったりしてたんで、あれは、すごい便利ですね。

- シンガーの方が、高すぎて歌えない時とかに瞬間的に下げるなどでも使えますね。

そうです、瞬間的に。もう、あれびっくりですね。あと、cubase のピッチ修正、ピッチコレクションって言うんですかね?
あれもけっこう制度が良いので使ってますね。

- ハードに使われているのですね。

はい。でも、コードアシストとかは、まだ使い切れてないです。あれも駆使したら、すごい便利そうですよね。

- VOCALOID にも当てられるみたいですね。あとコードアシストでサビの二度上、二度下とかを当て込んで、ハモドライをすぐ作れちゃいますね。

あー、そうなんですね。すごいっすよね。

- それでは、miyake さんから、今後のお知らせなど何かありましたら。

制作が主なんですが、色々楽曲制作させてもらってます。Twitter やネットで調べてもらったらと思います。
あと、たまに DJ とかもやってます。9月12日にサンリオピューロランドで NT ナイトって言うオールナイトのイベントに、DJ で出演させてもらいます。
僕もちょっと楽しみなんですけど、いつも娘と行ってるサンリオピューロランドで、大人な時間も過ごしてみたいなと思います。

- それでは最後に、音楽業界の未来を背負って立つ、未来のサウンドクリエーターにアドバイスがありましたらお願いします。

そうですね。
Cubase とか DTM は、性能がどんどんアップしていって、どんどん便利になって行くんですけど、芯となるものや、情熱、歌っていうものは、やっぱり人が創りだすものだと思うんです。そこに付随してくるメロディーだったり、歌詞だったり、そういうものは、やっぱりその人にしか作れないものだと思っています。
そして、それを伝える最高の術として、Cubase があったりするんだと思うので、皆さんの思いの丈を、思いっきりぶつけて楽曲を作ってもらえたらなと思います。情熱を伝えることが一番難しいかなと思うんで。そして、皆さんの楽曲とかを聴かせてもらえたら、嬉しいなと思います。

【織田's クエスチョン】

- mihimaru GT のライブ DVD で、大泣きされている miyake さんを観て、もらい泣きをしたことがありました。それで、miyake さんが SNS 等で「最近涙もろくなった」と書かれていたのを拝見したのですが、ここ最近で一番泣いたことってなんでしょうか?

最近一番泣いたこと。やっぱり、映画が多いですけど…。なんだろうなー、一番最近で泣いたこと。うーーん…、映画、映画…。

- SNS などで泣かれているのを多く拝見します。感動屋ですね。

そうなんです。僕、すぐ泣くんで。それこそ「はじめてのおつかい」とか見ただけでも泣くんです。なので、泣きすぎて覚えてないですね。すいません(笑)。ほんとに感動屋で、友達の一言とかでも、すぐうるっとなっちゃいます。

- 娘さんの事とかでも、うるっとされていることが多いですよね。

いやー、もう、娘のことなんて、ホント、うるうるですよ、もー。

【織田's クエスチョン 2】

- miyake さんには可愛い娘さんがいらっしゃいますが、お二人でディズニーシーや、サンリオピューロランドデートをしたり、ディズニーハロウィーンにコスプレして出掛けられたりしていますね。最近娘さんと二人で行ったデートの場所を教えてください。

二人だけで? 二人だけだったら、近所の公園っすかね(笑)。でも、最近は行けてないっすね。
あとは、毎年必ず、家族で旅行するようにしてます。

- 沖縄に行ってらっしゃいましたよね?

沖縄行きましたね。去年はバリに行って。あとは、ハワイに2年連続で。やっぱ旅行行くと楽しいですね。
東京で制作してると、プライベートと仕事の境界線がなくて、いつもどっかに出掛けるタイミングとかも逃しちゃうんですよ。なので、仕事しないならしないで、どこかに出掛けちゃうっていうやり方で。オンオフのスイッチを切り替えて、娘と触れ合う場所を作ってる感じですね。はい。