Nuendo を駆使するオーストリアのポストスタジオ Blautöne
ウィーンの中心部にあるポストプロダクションスタジオ Blantöne はオーストリアの TV、広告業界で活躍しています。彼らはオーストリアで最も成功したドキュメンタリー Let's Make Money (監督: Erwin Wagenhofer)の制作に参加し、ステレオミックスの全ての過程、複数のフォーマットによるサラウンドミックス、そして SFX を担当しました。この番組は2009年にドイツのドキュメントフィルム賞、さらにゴルバチョフやハベル、ダライ・ラマら著名な指導者が受けてきたカンヌ映画祭ワールドシフト特別賞を受賞しました。
Blautöne の制作スタジオには複数のコントロールルーム、レコーディング、編集室があります。オーナー Thomas Kathriner と Christian Mayr にとって Nuendo は制作システムの中心であり、日々に欠かせないツールです。
お二人、そして Blautöneの経歴を話してもらえますか?
Thomas Kathriner: ザルツブルグのセカンダリースクール(日本の中学や高校にあたる)を出て以来、ミュージシャンとしていくつもバンドをやっていた。それから SAE インスティテュートで学ぶ為にウィーンに移り、そこで最初のサウンドスタジオを建てた。その頃にいくつかの TV や映画のプロダクションでフィルムミキシングエンジニアとして仕事をして、今 TV 局から請け負っているような複雑な制作仕事の下地を養っていたんだ。
Christian Mayr: ウィーンの音大でジャズギターを学び、10年ほどミュージシャンとしてライブやスタジオの仕事をやってきた。またその間に作曲家としても仕事をし、最初のサウンドスタジオを作ったんだ。Thomas と僕は当時近所住まいで、お互いのスタジオを合体させて400平方メートルのプロダクションハウスを作ろうという話になった。そして Blautöne と名づけたんだよ。
あなた方のワークフローはどういったものですか? スタジオの設備をどう使い分けているのでしょう。
ここには3つのスタジオコントロールルームがあって、そのひとつはサラウンド対応で ISDN 送信機能も付いている。他にはレコーディングルームと編集ルームが2つずつある。最近はもうひとつ、サラウンドモニターとレコーディングルーム付きの作曲の為のスタジオも加わったんだ。すべてのコントロールルームはネットワークでコントロールサーバーにつながっている。
Nuendoはすべての制作過程で使用するのですか?
そう、Nuendo はすべての制作スタジオでメインのソフトウェアとして使っている。一方作曲スタジオでは Cubase を入れていて、この組み合わせはパーフェクトだと思う。Nuendo については、編集機能、ワークフロー全般、ビデオとの互換性、そしてもちろん、サラウンド機能が気に入っているよ。
これまで Nuendoを使って完成させたプロジェクトを教えてください。
Mömax のキャンペーン広告を作ったよ。ゴールデン・ローズ・オブ・モントルーで入賞し、カンヌ広告祭ではノミネートされた。僕たちはマイクロソフト、H&M、ネスティー(ネスレ)、A1 テレコム、ダノン(ヨーグルト)、スニッカーズ、他にも多くの CM を制作してきた。オーストラリアそしてドイツの公共局 ORF、ARD、ZDF などの沢山の局のミックスや音楽制作も手がけているよ。
ありがとうございました!
Website: www.blautoene.at