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Steinberg Presents Sound Roster 2015.12.01, 12.08 放送回

【ゲストプロフィール】

DJ MASTERKEY

http://www.djmasterkey.jp/
https://twitter.com/realdjmasterkey

80年代後半に単身で NY に渡り、90年代中盤に BUDDHA BRAND の一員として帰国後、CLUB のみならず RADIO / TV / 雑誌等様々なメディアに積極的に登場し、JAPANESE HIP HOP シーンの隆盛に貢献したパイオニアDJ。音楽レーベル「THE LIFE ENTERTAINMENT.」設立後、自身名義でのオリジナル・セルフプロデュースアルバム3タイトルを立て続けにヒットさせ、BEST盤も発売。トータル40万枚のセールスを樹立。2003年にはアパレルブランド「ROCKSMITH」を立ち上げ、DJ ワーク / レーベル運営 / アパレルブランド運営 / 新人育成等を幅広くこなしている。

【放送中インタビュー内容】

- 幅広い活動をされていますね。

いや、まぁ自分のモットーは出来ることは何でもやりたいってのがね。やっぱり時間も無駄にしたくないし。そういう気持ちで、やってます。

- 僕 (DJ YOKE) が MASTERKEY さんを初めて見たのが、1995年の六本木のクラブ、アールホールだったんです。

アールホール、ありましたね。

- そこで、すごい勢いで BUDDHA BRAND というグループがライブを始めて、僕はそれを見て打ちのめされた記憶があります。

そうですね。その頃、日本に帰って来て、BUDDHA やり始めてて、結構ねっ、イケイケでやってたんですよ。
今もその気持が必要だなーと思って、最近「95年を振り返れ」って自分に言い聞かしてんだよね。
もう、そこが始まりですから。

- DJ を始めたきっかけはどのようなかたちだったんでしょうか?

いろんなきっかけあると思うんだけど、俺はね、モテたかったから。

…うっそ~ん!

(皆笑)

いや、そういうのもあるけどさ、まあ、いろいろシチュエーションが重なって、ニューヨークに行くってゆう話になったワケよ。

でも、それまでは、実は DJ やったことなくて。
ニューヨーク行ったら、いろいろトントン拍子に話が進んで。
それで、キャリアをスタートしたのがニューヨークだったのね。

- それが、いつくらいのことなのでしょう?

それはね、1988年。
向こうへ行ってなんにも分かんなかった時に、こないだ亡くなっちゃった DEV LARGE ってのと NIPPS、この2人に会って。彼らは80年代ニューヨークですごく、ものすごくヒップホップの知識があったんで、その2人からいろいろ…まあ、どういったものをどういうところで、手に入れるのかとかをね。
それで、そういったものを日々ディグってさ、フリーマーケット行っちゃレコード買ったりとか、ネタもん買い行ったりとかさ。みんなでそういうこと、毎週やってたのよ。

そしたら、当時流行ってるクラブに俺の友達の CQ ってのが出入りするようになって、そこのオーナーの人が俺達を雇ってくれて。

そこは当時 NY ですっごい流行ってたクラブだったんだよ。
入り口で、もう、列がわんさかできて。その時日本人なんかいなかったけど、そこで出入りさせてもらえるようになって、それで Mark Kamins っていう、マドンナの最初のプロデュースした DJ の人がいるんだけどさ、またこないだその人死んじゃったんだけど。

その人のアシスタントやれとかいって。で、え~とか言いながら、そこでアシスタントを始めて、それから「じゃあお前らやってみろよ」って…その後レコード買いに行きました。

- それで、慌ててレコードを買いに。

そう、慌ててレコード買いに行ったね、
Break Beats 買いに行って、とりあえず、屋上でやれとか言われて。

- 屋上で?

そう、横でホットドッグを焼いて売りながら、こちらで DJ やるみたいな、そういうのやってたの。

 

そん当時、そこではもうみんな、なんだ、Funkmaster Flex、Stretch とか、BOBBY KONDERS とか…当時、Clark Kent とか、とにかく活躍している人達がいっぱいいて、そこでいつも見られたんで、そういう DJ を、もう、かぶりつきで見て。

まあ、だから、そういうものがあって、DJ やるきっかけというか、そういうことが一緒に始まったのよ。

- その当時、何か面白かったエピソードはありますか?

まあ、今、第一線で活躍してる人達がレコード持ちとかしている時の DJ とかも見てたし、いろいろ、出入りしてた人達のライブとかも見たし、それがすごくいい経験になった。
ヒップホップは今、デカくなりすぎっちゃったけどさ、その90年代、80年代終わりって、デカくなろうとしてる時だったから。

そういうところを見れたのは DJ をやる上で、すごく自分の良い肥やしになったって、今でも思ってるし、良い経験させてもらったなと思うよね。
すごい感謝してますよ。

- 熱のある時代を見てきたんですね。

そうですね~。やっぱ、みんな熱いよね、アメリカ人って。
バカ真面目なんだよね。

その、真面目っていう真面目さが違うんだよね。
バカを真面目にやるみたいなさ。

(皆笑)

- エンターテイメントしているということですね。

してるね~、うん。

- そして、日本に帰ってこようと思ったきっかけはなんだったんですか?

えっとね、それはね、BUDDHA (BUDDHA HOUSE) を日本でやるって話になって。
当時の友達、そいつも死んじゃったんだけどさ、DJ HIRO nyc っていう子がいて。
ヒロシちゃんとかとよくクラブでイベントとかやってたんだけど。
じゃ、やりますか、日本でって形になって、さんピン CAMP とかさ。

- 僕 (YOKE) も行ってました。

いろいろ、そういう話になってくるわけよ。

ああいう時代ですからね。今とは違って情報もなかったし、時代の移り変わりが早すぎちゃって、最近びっくりするんだよね。

- それはどんな時ですか?

今、またアナログがちょっと、流行りなんでしょ?

- 今、売上が結構上がってるって聞きますね。

ね~。まぁ大した売上じゃないと思いますよ。

(皆笑)

まぁでもそういうのは、良い事だと思いますよ。今レコードの置き場に困っちゃうからね。

- 確かにそうですね。ちなみに、レコードは何枚くらい持ってるんですか?

いや、俺はね、今はもうそんなに持ってない。

- 結構、処分してしまったんですか?

しちゃった。
勿論、デジタルを取り入れてるのもあるし、それ以上のデータも持ってるから。

まぁやっぱり、手離す時はね、自分の子供が手離れて行くみたいな感じで、悲しい思いもあったけどさ。
まぁでも…プレイするとこあります? アナログ(レコード)で?

- 僕 (YOKE) はちょこちょこ、まだアナログでやったりしますが、90's系ヒップホップのパーティーだと、アナログでやると喜ばれる傾向がちょっとありますね。

まっ、そうだろうね、若い子とかさ、みんなアナログ知らない子がいるからさ。
「これ何ですか?」みたいな話になる訳でしょ?

- そうです。

それからナンパ始めんでしょ?

(皆笑)

- ところで、最近はどのような活動をされているんですか?

今の時代になって、なかなかさ、音楽が昔ほどセールスできなくなっちゃったから、その方法を考えなきゃいけない訳じゃん。

で、いろいろ考え過ぎちゃって…。
ラジオ聞いてる方で、誰か僕にスポンサードしてくれる人がいたらご連絡ください。みたいな。

(皆笑)

まぁでもね、アイデアとしてはいろいろ有るんで。基本はやっぱ、ヒップホップだし。良い物を掛けていく、グッドミュージック。
そういうものをいっぱい集めて、今風なものにしたいなっていうのが、やっぱ有るよね。

- ここで改めて。このラジオ、毎回午前2時半からやっているんですが。

聞いてるよ!

- ありがとうございます。それでは、この時間(午前2時半)は普段何をされていますか?

えっ? 寝てます。

- 寝て? あれっ、矛盾してますね(笑)

あ~、ごめんごめんごめんごめん。録音して聞いてんだよ。

- カセットテープの?

勿論カセットです。オートリバースじゃないやつ。

- 80年代ですね。

ん、知ってるくせに(笑)。

- そんな MASTER さん、キャリアの長さの割に、意外と音楽制作のことについては、触れられてる所って少ない気がします。

そうですね。 僕はでも DJ なんで。それで良いと思います。

- 実際、トラック制作を始めたのは何歳くらいの時なんですか?

あのね、それもニューヨークだったの。
一番最初、買ったのは SP (SP1200)。パソコンがまだ「パソコン??」って感じの時。

(皆笑)

みんなパソコンが「よく分かんない」。
で、SP1200、それで、最初やり始めたんだけど…でもさ、本当に情報がなかったから、何をどうしたら良いの? って。
SP は、え~ほぼ持ってるだけでした。

(皆笑)

- 当時、SP1200 は Marley Marl も使っていましたね。

Marley Marl、遊びに来てくれた事あるんだよ、家に。
家行ったこともある。

ピート・ロックも SP じゃん。Lord Finesse も SP なんでしょ、今でも。

あれって、(サンプリング可能時間は)何秒だっけ?

- 10秒ですね。

えっ、10秒だっけ? そっか。
だから、45回転して録るんだよね。

- ですね。(33回転の)レコードを45回転して。

10秒しかサンプリング出来ないっていうんでさ、「どうやってこれ作ってるんだろう?」って。B.D.P(ブギ・ダウン・プロダクションズ)の 1st とかも、みんなあれだったし。

まあ、それでやっぱ、まあ、SP 買いながら、始まったんですよね。今でも SP 持ってるけど。

- なるほど。

その後は、MPC とか…あっ、(AKAI) S900 だ。
SP (SP1200) と 900 (S900) っていうのが、昔は黄金のセットだったんだ。

- そうでしたね。

それで、ほら、え~と、3000とか出たりとかさ。

- AKAI / S3000 ですね。

あのラック型の AKAI のやつ。
そういうのがありつつ、え~と、ほら、あれだよ、MPC (MPC3000)。
俺の最初のアルバム制作は MPC。

- そうなんですね。

全部そう、アルバム3枚とも、3000。

- なるほど。当時はパソコンソフトとかは使われてましたか?

いや、もうそん時は、MPC をスタジオに持って行って、そのまま取り込む感じ。
もう、今なんか、パッ、123じゃん。
ほんとに、時代が違うよね。

- では、その時はもう、MPC で全部シーケンスまで作ってしまって、それをただ、スタジオのエンジニアに渡してもうパラで書きだしてもらう感じだったんですか?

そうです。パラで書き出してもらいます。
今はしてませんけどね。もう俺ね、ものすごくそういう「作業」が嫌で。

あと、ラッパーがスタジオに来てリリック書くとかいうのも、俺すごい嫌で。

- 意外といますよね。

意外っていうか、ほぼそうなんだわ。

(皆笑)

俺、待ちが長いのが、すごい嫌で、もうトラウマになっちゃって。
もう15~6時間…う~ん、みたいなさ。そういう世界。

だから、なるべく、もう CD で持って行って、「やって」とか、そういうのがいいよねって、ずっと思ってたんですけどね。
まっ、それはそれで、そういう(待ちが長い)時間も非常に楽しかったんだけど。止まっちゃうとさ、永遠に止まるじゃん。

- はい。

昔はさ、結構制作費あったから良かったんだけど、当時は、スタジオ高かったじゃん?
1日、ロックアウトとかやってさ、エンジニアさんもいるしさ。
それで、1日作業が進まねーって事が、よくあったし。

まっ、そういうこともありましたし、まぁだから、なるべくそういう時間は短いほうがいいなっていうふうに、今は考えてます。

- 今、使ってるパソコンソフトはなんですか?

今、俺、Cubase 使ってますよ。

ただ!

最近レコーディングとか DJ とか、そこまでやってないんだよ、今また、やろうかなと思ってる。今、ちょうど空白の2年くらいなんですよ、実は。

- そうなんですね。

クラブも嫌になっちゃって。
話急に変わってすみませんけど、ずっとさ、「ageHa」とか、ずっと「HARLEM」とかいろいろやってて、なんか、こう、進む方向とかいろいろ考えるようになちゃってさ、同じ事やってて良いのかなっとか思っちゃたりとか。

- はい。

「もうちょっと違った考え方しなきゃいけないな」っていうふうに、常々思ってたんだけど、今レストランとかで DJ やったりとかしてんのよ。なかなか、面白いよ。

高井戸倶楽部ってとこ。180坪位ある、下高井戸にあるレストラン。
1988年からやってる、倉庫を改造したレストラン。

180坪だから、野球出来るから。野球ってゆうか、キャッチボール。

(皆笑)

そこで、昨日もやってたけど、結構、古い80年代、70年代位からの音楽をかけてて。
最近来てくれる人が増えてきて、なかなか楽しいよ。なんかそういう「昔遊んでたけど、今卒業して」みたいな人達も相手にレストランとか DJ やってる。

そう、それで、機材でしょ?

- 最近は、Cubase でトラックもやられますか?

うん。勿論。
年末(2015年末)には、ちょっと出す予定もありますんで。

もうこれからはさ、サクサク出して行かなきゃいけないと思うんだ。
アルバム作るとかいうのは、なかなか時間と金かかるから、もう出来たものはすぐアップしていくみたいな、そういう感じになってきてる。
そういうのもやってますし、とにかくさ、いろんな事やりたいんだよね。一番最初に言ったように。止まってられないし。

- MASTERKEY さんの今後の予定について教えてください。

最近は SNS とかでインフォメーション出すようにしてます。ホームページの他、Facebook、Twitter、Instagram なども DJMASTERKEY でやってますんで、是非、インフォメーションなど、チェケってみてください。DJMASTERKEY ですよ。

- それでは最後に、音楽業界の未来を背負って立つ未来の DJ、ミュージシャンにアドバイスをお願いします。

まあ、しっかりね。

(皆笑)

- 先生みたいですね。

ティーチャー、まぁでもやっぱり俺、DJ って、客より最低でも音楽知らなきゃいけないと思うんだよね。
例えばさ、リクエストされた時、「その曲知らねー」とか言うんじゃ、良くないと思いますんで。

やっぱ、音楽は浅く広くじゃなく、深く掘り下げて頂いて、たくさんの音楽を知ることによって、キャリアにもプラスになると思いますんで、是非そうして頂ければと。

【織田's クエスチョン】

- 今年の春に新しい家族が増えたそうですね。猫のアレックス君。それで、夏前くらいの時点では、MASTERKEY さんにまだ他人行儀だったということだったんですが、今の関係はどうですか?

いや、あのね、里親でもらってきた猫なんです。なので、だいぶ懐くのには時間がかかったんですけど…それよりもびっくりしたのは、俺が猫アレルギーだと思って、うちの奥さんから「猫飼う。もし猫アレルギーなったら、あんたが出て行け」って言われて。

(皆笑)

無茶苦茶なんだよ。そしたらさ、猫アレルギーじゃなくて!
今じゃ、もう、ハムハムとかさ。やっと、ちょっと心を開くようになってきまして、初めて飼った動物なんですけど、今、家族の一員になってますね。

俺が一番、プライオリティ低いって言われてるんだけどね(笑)。

(皆笑)

【織田's クエスチョン 2】

- 今年(2015年)も残り1ヶ月を切りました。2014年は自転車が盗まれたりとか、怪我されたりとか、すごい大変な1年だったとお聞きしていますが、今年2015年は振り返ると、どんな1年でしたか?

え~とね、まあ、人生いろいろありますよ。僕も今年で36なんですけど。

(皆笑)

いろいろ考えちゃたりとかすると行動がどうしても出来なくなるんで、やっぱり「フットワークは軽く、人付き合いは広く」っていうのを心掛けなきゃいけないなって、改めて思いましたし、こうやって出来ることは、すごい幸せだし、皆さんに感謝しなきゃいけない事もたくさんあります。
そういう気持ちは忘れずに。

ほんと、ハッピーで行かなきゃいけないから。