Cubase 5.5 以降 / Nuendo 5 以降 のビデオエンジンについて
新機能と変更点について
- Mac/Windows 共に、Apple QuickTime ベースの再生エンジンを使用
Windows 版では DirectShow、QuickTime、Video for Windows の3種類から選択していた再生エンジンが QuickTime のみに - QuickTime 7.x 以降が必要
- ビデオ再生のコントロールに QuickTime ビデオプレーヤーを経由せず Cubase / Nuendo から直接制御することで、安定性とフレキシビリティが向上
- OpenGL を使用し、ビデオのスケーリング、再生、バッファリングを最新の GPU に最適化。CPU の負担を減らし、より多くの CPU リソースをオーディオ処理に使用可能
- ビデオ処理に独自のスレッドを用いるため、HD ビデオ再生時のユーザーインターフェイスやズーム、スクロールの反応が向上
- PC でも FireWire 経由でのビデオ再生が可能
- 出力選択を改良
- 再生デバイス毎にミリ秒単位でフレームオフセットを設定可能
- アスペクト比を変更可能
- ビデオブースト機能 (Cubase 6.0.3 / Nuendo 5.5)
OpenGL サポート
Cubase 5.5 以降、Nuendo 5 以降ではビデオ再生やスケーリング等を GPU 処理に最適化したため、特に HD 素材を用いた場合に飛躍的に処理が向上しましたが、パフォーマンスの向上を実感していただくには OpenGL 2.0 以上に対応したグラフィックカードと、適切な(最新の)ドライバーをインストールしたシステムが必要です。現在流通する殆どのデスクトップ、ラップトップコンピューターは OpenGL 2.0 以上に対応しています。
ビデオフォーマット
新しいビデオエンジンは原則的に、Apple QuickTime がサポートするすべてのコーデックに対応しています。ただし、すべてのビデオ圧縮コーデックが Cubase や Nuendo のような高度なオーディオ処理を行う DAW 上でのビデオ再生に適しているわけではありません。DAW 上での作業には、CPU のリソースをすべてビデオのデコードに用いてしまわないタイプのコーデックが向いています。
MPEG サポート
Apple QuickTime をデコードに用いる新エンジンは多くの点で高いパフォーマンスを発揮しますが、QuickTime固有のデコード方法の影響により、問題が起こる場合もあります。詳細なテストの結果、MPEG コーデックビデオ (MPEG1、MPEG2 や VOB など) はビデオ再生がぎこちなく、不安定になるなどの問題が発見されているため、MPEG コーデックのビデオファイルは非推奨です。もしクライアントから MPEG フォーマットでのファイルが提供された場合は、極力 DV や JPEG ベースの SD 解像度のコーデックなどのフォーマットにコンバートしてください。
WMV サポート
現状では WMV フォーマットは Windows / Mac OS X ともにサポート外です。Mac OS X では、サードパーティの Flip4Mac コンポーネントを使って、WMV ファイルを QuickTime 形式にコンバートすることができます。公式サポート対象外であることをあらかじめご了承ください。
64bit 環境での QuickTime
現時点では Windows 版 QuickTime は 64bit に対応していません。Steinberg の新ビデオエンジンは Windows Vista / 7 64bit OS で Cubase / Nuendo 64bit 版を使用した場合もほぼすべての機能を実現できる変換機能を備えていますが、Blackmagic 製 Decklink / Intensity や AJA 製ビデオカードなどを用いての外部ビデオ出力は不可能です。これらの用途には Cubase / Nuendo の 32bit 版をご使用ください。
パフォーマンス
一般的に、HD ビデオを含んだ大規模なオーディオプロジェクトは、今日のマルチコア CPU システムにとっても負荷の高いものです。
Cubase / Nuendo はオーディオストリームを最優先で処理するため、新しいビデオエンジン、OpenGL 2.0 を用いてもビデオ再生のパフォーマンスやユーザーインターフェイスの反応が犠牲になる場合があります。こういった場合は以下をお試しください。
- ビデオウインドウの数を減らしてください。
- デバイス設定 > ビデオプレーヤー > ビデオの再生 で、"ビデオのクオリティー" を調節してください。設定は25%、50%、75%、100%の4段階で、数値が大きいほど再生画像が鮮明になりますが、CPU への負荷が大きくなります。殆どの場合は初期値の75%が推奨です。QuickTime フラグで "高画質" に設定された DV ビデオフォーマットを用いる場合にだけ、100%をお使いください。H.264 や Apple ProRes、Avid DNx など、高圧縮率のビデオファイルで特に HD 画質の場合はデコードに高い CPU 負荷がかかるため、パフォーマンスが落ちると感じる場合は25%や50%などの低い値をお試しください。ただし、外部ビデオ機器出力は75%、100%設定でのみ可能です。ご注意ください。
- 外部機器を使った場合は不要なスケーリング処理を避けることで大幅にパフォーマンスを改善できます。モニターディスプレイのサイズではなく、ビデオカード標準のビデオサイズを使用してください。たとえば Blackmagic Intesity Pro を使用して SD ビデオを再生し、HD サイズのモニターで観る場合、解像度を SD フォーマットに設定し、モニターやプロジェクター側の機能でスケーリングを行ってください。
- オーディオファイルのバウンスやビデオ解像度を下げることでも CPU 負荷を下げることができます。
- Cubase 6.0.3 / Nuendo 5.5 では、「ビデオブースト」モードの追加により、CPU コアの一つをビデオ処理専用に充てることが出来ます。Motion-JPEG、Photo-JPEG、QuickTime DV などシングルスレッドのコーデックに有利です。
デバイス設定 > ビデオプレーヤー >「ビデオをブースト」
* VSTオーディオシステムの「マルチプロセッサー対応」にチェックを入れておく必要があります。
* ビデオ処理の優先順位を上げることにより、オーディオ処理は相対的に低下します。
Mac OS X 10.6 での QuickTime X
新ビデオエンジンは QuickTime ライブラリーやコンポーネントを使ってビデオファイルのデコードを行い、QuickTime 7 が必須です。
Mac OS X 10.6 (Snow Leopard) は標準で QuickTime X を装備していますが、Cubase / Nuendo のビデオエンジンに必要な QuickTime 7 コンポーネントはすべてインストールされているため、新たに Quicktime Player 7 の追加インストールをする必要はありません。
カードとの互換性
Nuendo 5 / Cubase 5.5 は下記のグラフィックカード、ビデオ出力カードで動作確認済みです。
グラフィックカード
- ATI Radeon (デスクトップ)
HD 2600, HD 3450, HD 3870, HD 4600, HD 4800, HD 4870, X 1900 Pro, X 1900 XT, 9600 AGP - NVIDIA GeForce (デスクトップ)
6500, 6600 GT, 6600LE, 7300 GT, 7300 GT, 7400 GT, 7600 GT, 7800 GT, 8500 GT, 8600 GT, 8600 GTS, 8800 GT , 8800 GTS, 9400 GT, 9500 GT, 9600 GT, 9800 GTX, GT 120, GTX 260, GTX 280, NX 8600 by MSI, Quadro FX 1400, Quadro NVS 290 - Matrox
Parhelia, M 912x, M 913x, M 914x, M 918x (これらのカードはパフォーマンス上の問題で非推奨ですが、使用は可能です) - Apple MacBook / iMac
内蔵 Intel グラフィックプロセッサーは、SD ビデオの再生において良好なパフォーマンスを示しています。
ビデオ出力カード
- AJA (Mac のみ)
Kona 3, KONA LHi, KONA LHe
Windows では AJA カードは QuickTime に非対応の為、Nuendo ではご利用いただけません。 - Blackmagic
Intensity PRO, Decklink, Decklink HD Extreme (PCIe), Decklink Extreme (PCI)
IEEE 1394 ビデオコンバーター
- Terratec
Cameo Convert - Canopus
ADVC-110
(2011/08/03)








