Steinberg Media Technologies GmbH

Creativity First

Beim Strohhause 31
20097 Hamburg

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Steinberg Media Technnologies GmbH

Steinberg は、世界中に150万人を超えるユーザーを持つオーディオソフトウェア / ハードウェアブランドです。
Steinberg が生んだ数々の製品は、現代のデジタルオーディオプロセシングにおける様々な分野で名声を得ており、音楽制作、作曲、マスタリング、整音、放送、サウンドデザイン、ポストプロダクションなど、多くの業界において重要な役割を担っています。

2005年1月以来、Steinberg はオーディオハードウェアのリーディングカンパニーであるヤマハ株式会社の完全子会社になりました。
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スタインバーグの歴史

1983

MIDI 規格がまだ目新しく、コンピューターテクノロジーもまだ初期段階だった頃、マンフレッド・リューラップとカール・"チャーリー"・スタインバーグという二人の人物がドイツのロックバンドのレコーディング セッションで出会いました。プロフェッショナルキーボーディス トのマンフレッドとオーディオエンジニアのチャーリーは、「音楽制作におけるコンピューターの可能性」という共通の興味により、意気投合しました。二人とも、当時急浮上してきたテクノロジーが持つ未知数の可能性を見出し、画期的なソフトウェアのコンセプトを形にしようとしていたのです。それが初めての MIDI マルチトラックシーケンサーでした。

1984

マンフレッドとチャーリー、二人の創設者は、情熱と理想に駆り立てられて彼らの夢を実現し始めていました。まず Commodore 64 と自作の MIDI インターフェースを駆使し、チャーリー・スタインバーグはマルチトラックシーケンサーを開発しました。時を同じくしてマンフレッド・リューラップはその新しいプログラムを使って、新たに登場したテクノロジーが持つ可能性について、それまで以上に数多くのミュージシャンから徐々に信頼を勝ち取っていきました。 この年二人は Steinberg Research GmbH (スタインバーグ リサーチ有限会社)を設立、Steinberg の名を冠した最初のソフトウェア製品である Pro-16 を発売しました。

1986

Atari ST の出現により、ホームコンピューターは GUI (グラフィック ユーザー インターフェース)とコンピューターに内蔵された MIDI インターフェースの両方をユーザーに提供できるようになりました。この新しいコンピューターを土台にして、新しいソフトウェア Pro-24 が誕生。Pro-24 は、24 トラックの MIDI、プロフェッショナルな楽譜制作、クオンタイズ(ルーズに演奏された音符のタイミングを自動的に修正する機能)、ベロシティなどの MIDI パラメーター編集といった、当時としては驚異的な新機能を多数搭載していました。

1987

社名を Steinberg Soft - und Hardware GmbH (スタインバーグ ソフト アンド ハード有限会社) と変更。その名は後に、技術革新と創造性の代名詞となっていったのです。

1989

数年来にわたり熱心に続けてきた研究開発の成果として、以降の音楽制作環境の形を確立しうるような新しい製品がついに登場します。Cubase 1.0 は、それまでの既存製品と比べて著しくパワフルなソフトウェアでした。新しい技術により音楽情報を表示する GUI が格段に向上し、操作方法も大幅に整理されて一目でわかるようになりました。Cubase はこの最初のバージョン以来、様々なかたちで何度もその概念を模倣されてきましたが、使い易さの点で他の追従を許したことはありません。

1990

Apple Computer の Macintosh でも Cubase が使用可能になり、Steinberg は今日まで続くクロスプラットフォームの方針を確立しました。

1991

Cubase Audio の登場は、音楽制作の発展の上で画期的な出来事となりました。オーディオデータを直接コンピューターに録音できるように なったのです。このことは後にコンピューターがアナログテープレコーダーに取って代わるきっかけにもなったと言えます。

1992

Windows 版 Cubase の登場により、Steinberg 製品ファミリーが勢揃いし、Cubase は3つの主要なコンピューター プラットフォームで使用可能な初めてのシーケンサーとなりました。

1994

専用 DSP カードの併用により、標準的なコンピューターでデジタルベースの音声効果の演算が可能になりました。Steinberg は、エフェクト プラグインを開発する Spectral Design GmbH (スペクトラル デザイン有限会社) を設立しました。

1995

この年、Steinberg は WaveLab を発売。このパワフルで分かりやすい操作性を備えた Windows 向けオーディオ エディターは、瞬く間に多くのオーディオ編集、プロフェッショナルのマスタリング エンジニアが使用する標準アプリケーションとなりました。

1996

まさに革命的な開発が行われた1996年。Cubase に VST (Virtual Studio Technology) が搭載された Cubase VST がリリースされます。イコライザー、エフェクト、ミキシング、オートメーションなどの効果をコンピューターに搭載されている CPU だけを使ってリアルタイムに行なうことができる画期的な技術を搭載した世界初のネイティブ ソフトウェアの誕生です。当時 Apple Computer の Macintosh 上で 無制限のMIDI トラック、24トラックのオーディオを扱うことができました。

1997

Cubase VST for Windows がリリースされます。Cubase VST for Windows には VST に加えて、ASIO (Audio Stream In and Out) と命名されたソフトウェアとオーディオデバイスを繋ぐドライバの規格が盛り込まれました。Steinberg 社が VST と ASIO 両規格ともに、 サードパーティーのメーカーがプラグインやオーディオデバイスを開発できるオープンスタンダードとして提供したため、これ以降に Steinberg が継続的なコミットメントとして力を注ぐことになるプラットフォームとテクノロジーの公開の先駆けとなりました。

1999

ミュージシャン、プロデューサー向けの音楽制作ソフト開発の牽引者として活躍してきた Steinberg が、一般ユーザー向け市場に参入開始。"Creative Tools" というブランド製品は、誰もがクリエイティブに音楽制作を楽しむ可能性を広げました。
VST2.0 発表により、ソフトウェアベースの音源がプラグインという形で登場することで、VST 革命は第二段階へと発展。リ モートコントロール機能により、ハードウェアとソフトウェアの一体感がより一層向上しました。この年 ASIO もバージョン 2.0 へと進化しています。

2000

Steinberg の DAW (Digital Audio Workstation) Nuendo がプロオーディオ市場に今までにない概念をもたらし、市場を一層充実させました。完全なネイティブ テクノロジー、 拡張性、柔軟性と、他に類をみないオーディオ&サラウンド仕様が一体となって、"Nuendo" に集約されました。Steinberg Media Technologies AG (スタインバーグ メディアテクノロジーズ株式会社)に社名が変更されました。

2001

アナハイム(米国:カリフォルニア州)の NAMM ショーで、初のソフトウェア サンプラー HALion を発表。また、リモートコントローラー Houston も公開しました。12月には VST テクノロジーを基に開発されたソフトウェアベースのコンサート グランドピアノ The Grand を発売開始、The Grand の操作性と音質がピアノ音源の水準を一気に引き上げました。

2002

CPU パワーの分散処理の分野で草分けともいえる新技術 VST System Link を発表。この新技術は優れたネットワークとコンピューターを使用したオーディオ システムを使って、サンプル精度の同期を可能にしました。春には Cubase の新バージョン Cubase SX と Cubase SL を発表。またバーチャル ギターアンプのプラグイン Warp VST と WaveLab 4 も同年リリースされています。

2003

2003年1月、Steinberg は Pinnacle Systems (ピナクル社)による吸収を発表。Steinberg は、独立したビジネス組織 "The Audio Group of Pinnacle Systems" (ピナクルシステムズ オーディオグループ)としてオーディオ、音楽制作へのプロフェッショナルなソリューションの開発を続けました。
革新的なフレーズシンセサイザー Xphraze、HALion の新バージョン HALion 2、さらにバーチャル ドラマー Groove Agent といった新製品群をミュージックメッセ(ドイツ:フランクフルト)で発表。様々な賞に輝くこれらの製品とともに、VST2.3 テクノ ロジーを搭載した Cubase SX2 と Nuendo 2 もこの年に発表しました。

2004

ミュージックメッセ(ドイツ:フランクフルト)にて、Steinberg は20周年記念イベントを行い、ミュージックメッセ主催の名高い MIPA 賞で、6部門受賞という記録的な栄誉に輝きました。そして WaveLab 5、HALion 3、Cubase SX3、Nuendo 3、Nuendo DTS Encoder を発売しました。

2005

2004年末にすでに公表されていた通り、ヤマハ株式会社は 2005年1月に Pinnacle Systems (ピナクル社)より Steinberg 社の全株を取得。同年1月21日より、スタインバーグはヤマハグループに属する独立した会社となりました。代表取締役には小林和徳が就任。Yamaha と Steinberg の協力、共同開発による新たな歴史がスタートしました。

2006

Steinberg は Cubase 4 そして Cubase Studio 4 をリリースしました。VST3 規格をはじめとする最新テクノロジーを装備した、新世代 Cubase シリーズの誕生です。

2007

フランクフルト ミュージックメッセ2007において、Steinberg ラインナップの新しい仲間 Sequel が発表されました。このエントリーレベルソフトウェアは、Steinberg のオーディオテクノロジーをコンピューターミュージックの経験が無い人にも提供し、気軽に音楽制作の楽しさに触れてもらえるニューコンセプトの製品です。またフラッグシップの Cubase 4 は、ミュージックメッセにて2つのアワードを受賞しました。

2008

VST3 の SDK を公開。VST 規格の最新世代 VST3 の優れた能力をデベロッパーに開示したことで、今後はサードパーティーも含めたより大きな展開が期待されます。夏には誰にでも親しめる Sequel に新たな機能を追加し、より音楽制作、ライブパフォーマンスを楽しめる Sequel 2 を発売。そして秋に Yamaha との共同開発によるハードウェア MR816 X、MR816 CSX FireWire オーディオインターフェース、CC121 USB コントローラーを発売しました。高い基本性能に加え、統合機能 Advanced Integration を満載したこの3機種は、Nuendo / Cubase との組み合わせでオールラウンドなシステムソリューションを提供します。

2009

25周年を迎えた Steinberg。1月の NAMM ショーで Cubase 5 を発表し、全世界に衝撃を与えました。Syncrosoft 社からの eLicenser テクノロジーの取得に伴い、新しいライセンスマネージメントシステム eLicenser Control を公開。さらに秋にはバーチャルピアノコレクション The Grand 3、コントローラー一体型オーディオインターフェース CI2 を発売し、ラインナップは更に充実しました。

2010

マスタリングソリューション WaveLab が、15年目にしてついに Mac 対応。Steinberg 全ラインナップのクロスプラットフォーム化が完成しました。高い人気を誇った Hypersonic 2 の後継 HALion Sonic 発売。USB モバイルオーディオインターフェース CI シリーズも全3機種勢ぞろいしました。そして、ネイティブオーディオポストプロダクションをリードする Nuendo 5 がついに登場。シンクロナイザー Nuendo SyncStation と共に、強力無比なポストソリューションを提示します。

2011

多くのテクノロジー、コンセプトが具体化されたこの年には、まず VST Expression 2 や洗練されたマルチトラック編集の搭載でさらに完成度を高めた Cubase 6、続いてエンジンを一新した待望の HALion 4 をリリース。秋には高い基本性能と新しいユースケースを提示する USB オーディオインターフェース UR シリーズと、斬新なモジュラーコンセプトによる CMC コントローラーが登場。シンプルに音楽を楽しめる Sequel 3、Yamaha の VCM テクノロジーを VST プラグイン化した RND Portico Plug-Ins、Yamaha Vintage Plug-In Collection も加わりました。

2012

年始に Cubase 6.5 をリリース。この年は Padshop、Retrologue、Dark Palenet、Neo Soul Keys など新たな VST インストゥルメントが多数登場し、どれも広く受け入れられました。11月には、新たな楽譜ソフトウェアと音楽教育市場のための R&D センターをロンドンに設置。また11月、Cubase 7 と Nuendo 6 を同時アナウンス。年末には Cubase 7 をリリースしました。MixConsole、VST Connect、コードトラックなどの新世代機能は、音楽制作のありかたも変えていくでしょう。

2013

世界をリードするオーディオ編集&マスタリングツールの最新版、WaveLab 8 が登場し、ソフトウエアサンプラー HALion も第五世代に突入しました。一方リモートレコーディングシステム VST Connect Pro も始動。オーディオインターフェース UR シリーズには仲間が増え、2月には UR22 が、そして年末には UR44 が加わりました。そして Cubase 7.5 が登場。ワークフローの最適化と新しい VSTi の搭載で、ユーザーの熱い視線を集めました。

2014

30周年を迎えた2014年、ハンブルクの Stage Club にて記念イベントを開催しました。WaveLab は 8.5、Nuendo は 6.5 にアップデートし、オーディオポスト、マスタリング業務に新たなワークフローを提示。バーチャルドラマー Groove Agent はバージョン4 の登場で、新たに強力なドラムワークステーションとして生まれ変わりました。そして、Cubase は第8世代において、シリーズラインナップを一新。トップグレードはついに Pro の名を冠し、Cubase Pro 8 として最先端を突き進みます。

2015

サンフランシスコの Game Developers Conference を皮切りに、25カ国以上で Nuendo 7 を発表。テレビ、映画のオーディオポストプロダクションだけでなく、発展著しいゲームオーディオの世界にも焦点を合わせました。11月には UR22mkII を発表。世界的ベストセラーとなった UR22 がさらに音質に磨きをかけ、iPad / iPhone 対応を果たしました。

2016

iPad 用のモバイルプロダクション app、Cubasis が ver. 2 になり、さらにパワフルになりました。そして次世代の楽譜作成ソフトウェア Dorico がついに登場。簡単かつ効果的に、出版クオリティのスコアを作成するために開発された、Steinberg からの新たな回答です。

2017

Winter NAMM で HALion 6 を発表。単なる VST サンプラーを超え、録音、サンプル編集、プログラム、高度なシンセシスやモジュレーションなどサウンドクリエイション全体を司るバーチャルサンプリング & サウンドデザインシステムとして生まれ変わった HALion は、ユーザーカスタマイズした GUI やライブラリーを書き出すことも可能にしました。Nuendo は ver. 8 に進化し、ゲームオーディオ機能を更に強化しました。

2018

Musikmesse で Rupert Neve Designs とのコラボレーションによるオーディオインターフェース UR-RT を発表。その一月後に楽譜作成ソフトウェア Dorico が ver.2 に進化しました。夏にはハイエンドのオーケストラライブラリー Iconica をリリース。秋にはさらにインストゥルメントを充実させた Groove Agent 5 が登場し、一方サードパーティによる HALion ライブラリーシリーズもスタート。そしてランドマークとなる Cubase 10 でこの年を締めくくりました。